朝まで生テレビ 女性討論の巻 | ふぇりっくす日記

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先日の朝生。

結構、面白かった♪






出演者は以下のとおり。


荻原博子

河添恵子

嘉田由紀子

春香クリスティーン

三浦瑠麗

水無田気流

横田響子

吉木誉絵

片山さつき

辻本清美


(敬称略)





最重要ポイント


一番面白かったのは、生放送中のスマホいじり。


三浦瑠麗さんが 「育休を取ると言った宮崎議員に対して、彼は議員を辞めるべきと言った声が他の議員からあった。それが報道された」 と。

彼女はその発言者が誰だったか思い出せず、CMを過ぎても調べがつかなかったらしく、生放送中なのに、ずっとスマホで調べてました。(;´∀`)


三浦さんのスマホをいじる仕草が、あまりに堂々としてて、笑った。w


ちなみに荻原博子さんも、何やらスマホで確認してると思しき場面が映ってましたが、なんとなく遠慮がち。


正直、あのふたりの比較が一番面白かった。




育休議員


宮崎議員については、議員の育休はわからんでもないけど、ルールを決める集まりをやってた本人がルール決める前に育休宣言しちゃったわけで、私的には微妙です。


三浦瑠麗さんによると

「手続き論を持ち出す人がいつもいて、不幸になる」

とのことですが、まさにそれって毎度毎度の私のポジション。


吉松育美ストーカー事件の署名運動から一貫して、安保法政とかも。全部そう。

趣旨に賛成でも、やり方や手続きが違うと思えば反対するタイプ。(江田憲司かよとw)


不幸を撒き散らして申し訳ありませんが、私見としては、やはり宮崎議員は日本の旧態然としたムラ社会の掟に背いた反逆者として村八分を回避するべく小指の一本でも詰めて仁義をきってSMAP並みの謝罪会見を済ませたうえで、世間の理解を求めるのが筋なのだと思います。


もしくは切腹。



…いやまぁ ホントにそこまでやれとは全く思いませんが、政治家なんだから、もうちょっと根回しして上手くやれよとツッコミを入れ続けるのが私の立場です。




クリスティーン


番組ではあまり喋らなかったけど、春香クリスティーンさんに対して、私は結構好感を持ってます。

彼女は自分でいろいろ調べて、勉強してる。

ご著書を拝読させていただいて、日本のナショナリズムについて彼女の視点を共有させていただけたことは、素直に勉強になりました。




本の帯が、古市氏だけどな。(;´Д`)






女性の社会進出、女性管理職の少なさ


各論客、普通に安定してたと思います。

(自民党の片山さつきさんも、民主の辻本清美さんも)


ありがちな話でもあったけれど、データや事例の引用が多く、いろいろ勉強になりました。

個人的には、先日「はまぎんホール」(ランドマークタワーの向かい)で行われた、黒岩知事の女性応援団のディスカッションで話されたことと、重なる部分があります。


大学卒業時に「できる女性」で入社したのに、5年経つと同期の男性に抜かれるという話。


(朝生では4年で、という話だった)

なぜ逆転するのか。


理由のひとつがやはり、番組中でも話されてた結婚・出産を考える時期ということ。

それに加えて黒岩知事のイベントで話されていたのが、新人への教育で男女差があるということ。


もちろんそれは、結婚・出産とリンクすることだけど、上司の目が「男性は(結婚しても)仕事を続ける」なので、若い男性を将来幹部にするために育てる、投資する傾向がある。


それで5年で優秀な女性は男性に抜かれる傾向が多い、ということです。


これは黒岩知事と対談していた方々、

企業側(横浜銀行・高島屋)と、女性活躍のアドバイザーの両方が一致していた部分。


だから、若い時期から女性を教育してマネジメントの面白さなどに気づかせることが重要とのことです。ほっとくと 「現場の仕事が大好き」 で一生懸命頑張るけれど、上にあがる志向にならないということ。

(めんどくさい管理職より現場主義は男女共通かもしれませんが、上の教育で明確に差がつく)


番組中で言えば、嘉田由紀子さんが女性リーダーの教育に力を入れてるというのが、その対策に繋がる部分です。さすがと言うべきか。



黒岩知事たちも、「女性管理職の目標数を達成したいけど、まだ候補が育っていない」とのこと。


三浦さんが「失敗を認めないのが問題」 と語ったように、安倍政権は女性政策の目標数を出したものの、リーダーになる女性の候補が足りず無理でした…と認めないまま、次の政策(一億総活躍)に移行しちゃうので、適切な処方箋が出せない。


これは、少し見直したほうがいいかなと思います。

マズイ部分があっても、克服すべきことは修正して頑張ろう。




男系天皇あれこれ


なぜか天皇制や女系天皇(女性宮家)などにも話題が飛んで、

吉木さんが一人だけ異世界の住人になってましたね。(汗)



(彼女は、古事記や日本書紀を広める系の活動をなさっている様子)


男系天皇維持の理由について、田原さんに聞かれた吉木さんが

焦り過ぎて説明になってなかった気がします。







大雑把には、



・天皇家の血統の正当性

・血統による神聖と権威

・権威による社会秩序の維持


そして、これらの基礎として

・男系天皇で繋いできた日本の特殊性


だから尊重するのだ。


ということで良いと思います。


もちろん神道なりの論理はあるけど、結局のところ伝統や宗教の無理やりの部分があって、それだけに現代的な男女差別とは次元が違うとも言えます。


(だから、男女差別の議論だけに乗ってしまうと、言いたいことが全く言えなくなる)



また、一般人にあまり関係のない 「非日常」 の伝統ですから、

それで普段の生活が困る人が日常的に発生するわけではありません。


相撲の土俵に女性が上がれなくても、女性の相撲ファンが普通に楽しんでることに似ています。

多くの人は「非日常の伝統」によって、人間としての尊厳を傷つけられているわけではありません。

なので、多くの人が土俵に上がらなくてもいいと思って当然。(男性ですら、そうでしょ)


まずは、ここは押さえることが肝心。

天皇制のどこに合理性があって、どこに差別があるのか、区分けしながら議論しないといけない。


この単純な部分、「非日常の伝統を守る」に徹することなく、日常の女性差別を肯定して尊厳を傷つけてしまうヘンテコな保守論者が多いため、それで混乱させられることも、ありがちなのかなと思います。






相撲については、もちろん例外もあります(痛いニュースさんより)

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1032982.html





…。(;´Д`)





ちなみに、女性天皇と女系天皇は違います。

古くの女性天皇は、天皇家の男系の系譜の中の女性です。

女系天皇は存在しません。

(女性宮家は女系天皇に繋がる可能性があるから、櫻井よしこさんは反対した)


男系で正当性を維持しているというルールになってて、

それを崩すと王朝交代が起こってしまう…ということ。


まぁ 自主ルールなので変えれば…とも言えるけど、

日本の皇室は、歴史がとてつもなく長いのですよね。


一度も変わってない男系一本の伝統だけに、

自分たちの代でほんまに変えてええんかぃな、というのが保守系の人の立場。


単なる王朝ではなく、神道的な、宗教的な側面を重視するなら、

お試しでシステムを変えるような話ではなくなります。


女系をアリにした時点で、それはもう天皇家ではない。


他家による皇室の乗っ取りに繋がるということ。


そこに宗教的観点を加えれば、血筋によって保たれた神聖も失われ、

国家安泰の神事を司る一族の消滅を意味し、それはもうエライ事になる…という具合。






まぁ 宗教的な観点は、置きましょう。


戦前チックな皇国史観のような話にもなりがちですし、

これらは神道神学(神道を信じる立場の学問)がベースなので、

今の日本で他人に強制したり、霊的な権威をチラつかせて脅すべきものではありません。






ただし日本は中国のように王朝が何度も変わってないし、

欧州のように他国の王族を自国の王に迎えたこともない。


これは事実です。

ほんとに、世界で比較すると類を見ない、継続性がある系譜。



(たとえば継体天皇で一度王朝が変わったとか諸説はありますし、出雲は天皇家と同等もしくはそれ以上の格があることを隠しながら継続してきたとの説もあるし、古事記日本書紀もツッコミどころ満載と言われるけど、ここではそれらは省きます。そっちのほうが面白いけどw)



皇室の権威によって、歴史的に一定の秩序は保たれてきたという見方。

そして昭和天皇崩御の時の自粛ムードや、今上天皇の戦地慰霊の旅に象徴されるように、皇室は現在でも社会に大きな影響を与え続けています。


宗教的な観点から少し離れて考えても、

象徴としての権威性であっても、影響力は非常に大きい。


そしてその正当性の源が、やはりイエ(系図)であり、男系一本の伝統ですよね…ということ。






おそらく吉木さんは、簡単にしてもこれくらいの話になることを聞かれてるのに、生放送で急に角度をつけて振られて、焦って説明ができてない状態で集中砲火を受けて撃沈してる感じです。


言いたいことが言えてないという意味では、ちょっと可愛そうかも。







…なのだけど。


仮に吉木さんが言いたいことが言えたとして、

あそこに三浦瑠麗さんが居る時点で、返されてる…かな。


三浦さんは番組中で、私が先述した様なことは承知の上で、


「皇族に生まれた方の人権も、我々は同時に考えないといけない。

機関として利用するとか、これが便利だから…ということだけではない、(皇室の方の)個人としてのお気持ちや性格、人権もある」


と述べています。

そして彼女は、このタブーになりがちな議論より重要なことがあると言おうとして、それを田原さんが遮るという困った展開に…。(おいおい)



三浦さん、あのあと何を言おうとしたんだろう。(;´Д`)








皇族の人権については、宮台真司さんも議論しています。



(私が簡単に書いた男系天皇のことも、もっと緻密で奥深い議論をしています)




宮代さんの本も、少なくとも2段で展開します。




まず神道神学的な天皇観(男系天皇)に基づく、社会秩序維持の合理性を認める。

百地章さんとの対談を中心として、これがひとつ。


そのうえで、皇室の方のお気持ち、意思、人権を尊重する議論。

こちらからのアプローチで、我々日本人が天皇に依存し過ぎているという視点を得ます。




宮台さんがよく使う、「右には右を、左には左を」です。



保守的な 「天皇陛下と皇室の素晴らしさをたたえて臣民として尽くす」 のような価値が有るのに対して、「本当の忠義ってのは、そういうことじゃねぇんだよ」 と示す。



三浦さんも宮台さんも直裁的にはそう言わないけど、結局そう示しています。



どこに差別があるのかを考える時、左翼が右翼に対抗しがちな 「我々は天皇の臣民ではない、平等だ!差別反対!」 とのたまって、不敬と罵られたり非国民呼ばわりされる構図を事前に回避しています。




そのためかなのか知りませんが、保守系の落選した政治家さんは、「人権」そのものが間違いの根源などと、あらぬ方向に突き進んで戦っておられました。



そりゃ、いくらなんでも無理ってもんです…。

負けますよ…。(汗)





吉木さんのような純粋な若い方には、

そういうダークサイドに陥ってほしくないと思います。