目次
前衛の役割
《頑強》の習得条件
《タフネス》について
《防具習熟》について
まとめ
前衛の役割
前衛は、敵の攻撃を耐えることが必須です。
敵の攻撃は、主に2種類あります。
※残りは確定ダメージです
一つは、物理ダメージを与える攻撃です。
近接攻撃が主体です。前衛は近接攻撃に対する耐性が必須です。
ただし、真語魔法や妖精魔法、一部の魔物の固有能力には、「抵抗:必中」で物理ダメージを与えるものもあります。
近接攻撃は、主に2つの方法で対処します。
※他は森羅魔法で近接攻撃無効能力を付与する、等です
1つは、防具や装備品で防護点を上げることです。
固定値でダメージを軽減するため、減少分はダイスの出目に左右されません。
もう1つは、回避力を上げて、敵の近接攻撃を回避することです。
ダイスの出目に左右されますが、当たらなければ被害はありません。
「抵抗:必中」の攻撃を避けることはできませんが、後述の魔法ダメージを与える遠隔攻撃に対しては強いです。
※流派秘伝《美しき舞に惑え・極》では、「抵抗:必中」の攻撃に対して回避を試みることができます
また、前衛は魔法ダメージを受ける可能性も考慮する必要があります。
魔法ダメージは魔法行使によるもの、遠隔攻撃(魔動機術)によるもの、魔物の固有の能力によるもの、等です。
魔法ダメージは、防護点による軽減が無効です。
魔法行使に対しては、原則として精神抵抗力で達成値の比べあいを行います。
したがって、精神抵抗力は重要なステータスです。
また、ダメージを与える魔法の多くは「抵抗:半減」です。抵抗に成功しても半分はダメージを受けます。
防護点による軽減がないため、HPが高いキャラクターが魔法に対して強くなります。
魔動機術を習得していて遠隔攻撃を行う魔物は種類が少ないものの、対峙すると厄介な相手です。
魔法ダメージを与えるため、防護点による軽減は無効です。
魔法との一番の違いは、回避力判定で比べあいを行うことです。
回避盾は耐性がありますが、金属鎧の物理盾は苦戦を強いられる可能性があります。
敵の攻撃に対する耐性を得る方法はいくつかありますが、本記事は《頑強》について考察します。
《頑強》は、HPを常に+15する選択習得型の常時特技(パッシブスキル)です。
《頑強》の習得条件
ファイター、グラップラー、フェンサー5レベル以上で習得できます。
※バトルダンサーも対象です
シューターや、魔法使い系技能は習得できません。
《頑強》を習得しているとファイター、グラップラー7レベル以上で《超頑強》を習得できます。
※HPを+15(合計+30)します
※フェンサー、バトルダンサーは対象外です
個人的な見解は、レベル7以上においてファイター以外は《頑強》を習得すべきというものです。
ファイターは、習得してもしなくても構いません。
理由はファイター7レベルで自動習得する《タフネス》の解説(後述)で説明します。
《タフネス》について
成長テーブルAの戦士系技能のファイターは、7レベルになると常時特技《タフネス》を自動習得します。
グラップラーは《カウンター》を、バトルダンサーは《舞流し》を自動習得します。
成長テーブルBのフェンサー、シューターと、魔法使い系技能は、自動習得する特技はありません。
《タフネス》は《頑強》と同じ効果ですが、自動習得するため特技枠を消費しません。
このレベル帯でファイターが強い理由そのものです。
※超高レベル帯は《タフネス》を目的に後衛がファイターを7レベル習得することもあるくらいです
また、GMもボス戦のバランス調整は、多かれ少なかれファイターを意識するようになります。
したがって、ファイター以外は《頑強》を習得しないと、耐久面で厳しくなります。
実際、このレベル帯のグラップラーやフェンサーが、先攻2ラウンドで終了する決戦にも関わらず、残りHP一桁で耐えているのはよくあることです。
《防具習熟》について
中~高レベル帯の作成では、既に《武器習熟》を習得した上で、残り枠を《防具習熟》にするか、それとも《頑強》にするかで悩むことがあります。
以下は、作成レギュレーション10-11(→Ⅲ72頁)の、リルドラケンのファイターの作成例です。
技能
ファイター11
スカウト9
レンジャー7
エンハンサー3
アルケミスト1
戦闘特技
01《武器習熟A/ソード》
03《薙ぎ払いⅡ》
05《武器習熟S/ソード》
07《?》《タフネス》
09《?》
11《武器の達人》
能力値
(成長前)
器用度9敏捷度12筋力21生命力27知力10精神力13
※2dの出目7、1dの出目4と想定
(成長後)
器用度16敏捷度19筋力30生命力31知力11精神力19
※HP79、MP19
生命抵抗力16、精神抵抗力14
※装備品による上昇分を含まない
武器
〈ガイスター〉
※SSランク、用法:2H、威力70、追加ダメージ+3、価格83000G
長くなりましたが、問題は《?》で何を習得すべきかという点です。
「耐久を上げる」のが目的なら、候補は
《防具習熟A/金属鎧》《防具習熟S/金属鎧》
《頑強》《超頑強》
になると思います。
※《抵抗強化Ⅱ》は強力ですが、ヴァグランツ(放浪者)専用のため今回は割愛します
結論から言えば、《頑強》《超頑強》を習得するのが現実的です。
作成レギュレーション10-11なら、所持金は120000Gです。
〈ガイスター〉は83000Gで、残金は37000Gです。
お金がないので、高ランクの鎧は現実的な選択肢ではありません。
※〈ドントレシアの堅忍鎧〉(12700G)が人気です
ただ、所持金の多い上位レギュレーションでも《防具習熟》より《頑強》を優先することはあります。
その理由は「物理、魔法ダメージに両対応するため」です。
※レベルが上がると魔法が脅威となるため〈正しき信念のリング〉が人気です
魔法への耐性は、BランクもSランクも同じです。
※SSランク非金属鎧〈ディバインスキン〉は例外です
《頑強》《超頑強》を習得すると最大HPは109です。
まとめ
ファイターは《タフネス》が強力
7レベル以上のグラップラー、フェンサーは《頑強》で耐久を埋め合わせできる
《防具習熟》は物理ダメージのみ効果あり
《頑強》は物理、魔法ダメージに両対応できる