「The Best Of Tinna」蘇る70年代のシティポップス | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

1978年にデビューした、惣領智子と日系アメリカ人高橋真理子からなる女性デュオ”TINNA(ティナ)”。

 

ティナのふたりは、1970年代に良質なシティ・ポップスをリリースしていた惣領泰則が率いたブラウン・ライスの元メンバーでした。


ブラウン・ライスは、1971年、MGMの社長の来日オーディションに合格した後に渡米、アメリカでシングルを3枚発表(中には、ロジャーニコルス&ポール・ウィリアムス作の作品も!)しました。
また、アメリカのミュージシャン・ユニオンのライセンスも取得し、1973年には、全米ツアーも敢行しています。

ポール・マッカートニーが、このグループのために「カントリー・ドリーマー」を書き下ろし、ブラウン・ライスはシングルとして発表しています。(ポールもセルフカバーしています。)

ブラウン・ライス解散後、リーダーであった惣領泰則が、メンバーであった惣領智子と高橋真理子により結成したのがティナでした。

 

日本のシティ・ポップスの黄金時代であった70年代末、ティナは、CMタイアップやFMでのライヴ等、順調に活動を続け、良質なアルバムを4枚発表しましたが、高橋真理子がアメリカに帰国することになり1981年に解散、活動は、3年と非常に短いものでした。

 

 

70年代末にニッポン放送で日曜の夜に放送されていた「滝良子のミュージックスカイホリデー」という全日空がスポンサーの番組でよく流れていたのが、全日空のCMソングであった「シャイニング・スカイ」(1978)でした。

 

 

 

今聴いても、古びない名曲です。

 

ティナのアルバムは、ファーストアルバムであった「ロング・ディスタンス」が、過去にCD化されていたものの、廃盤となり、他のアルバムは未CD化で、シティ・ポップ等のコンピレーションアルバムに数曲が収録される程度でした。

 

【ファースト・アルバム「ロング・ディスタンス」】

 

そんなティナのベスト・アルバムが2021年1月にSTEPS RECORDSより待望のリリースとなりました!

 

【Tinna/The best of Tinna】

 

リリース情報はこちら:

【収録曲】

1. マンディ・モーニング・レイン
2. 愛の雨
3. 恋のゲーム
4. スペイシー・カウボーイ
5. 風媒花
6. FEEL IT-さりげなく女らしく-
7. Little bit bad thing
8. DREAM AWAY
9. モラトリアム
10. DREAM MACHINE
11.もうひとつの心
12. 私の彼
13. 錯覚
14. PLAY THE GAME
15. Newport Bay
16. WAY DOWN SOUTH
17. PEOPLE AROUND ME

1,4,11はシングル盤A面(3rdアルバムのコンピレーション「マンデイ・モーニング・レイン」にも収録)
3,5,7,12,15は1stアルバム「ロング・ディスタンス」より(唯一CD化されたオリジナル・アルバム:廃盤)
2,8,10,14,17は2ndアルバム「童夢」より
6,9,13,16は4thアルバム「1999」より
 

なぜか、「シャイニング・スカイ」は収録されていませんが、各アルバムよりバランス良く収録され、初めてティナを聴く人にも、親切なアルバムとなっています。

 

YouTubeには、1979年2月にシングルとしてリリースされた「ペーパードール」のTV出演シーンがアップされていました。

 

向かって左側が惣領智子、右側が高橋真理子です。

惣領智子の透明感ある歌声と高橋真理子のハスキーでビート感のあるハーモニーが素晴らしいです。

 

STEPS RECORDSさん、ぜひともオリジナル・アルバムの復刻や、未発表ライヴのリリースなど、期待しています♪