アンブロージア「アウトサイド」(1980)。。映画サントラに提供されたアルバム未収録曲 | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

アンブロージア(AMBROSIA)。
1975年に結成され、L.A.唯一のプログレッシヴ・グループと呼ばれたバンド。

コンポーザーでボーカル、ギターを担当するデイヴィッド・パックを中心に1982年まで活動していました。(その後、1989年からはデイヴィッド・パック抜きで、現在も活動しています。)

 

1st、2ndは、アラン・パーソンズがミックスダウン、プロデュースを担当、3rdアルバム「遥かなるロスの

灯/Life Beyond L.A.」からは、プログレ色が後退し、AOR路線にシフトチェンジ。
シングルカットされた「ハウ・マッチ・アイ・フィール(How Much I Feel)」が初の大ヒット(全米3位)となりました。

 

 

この頃、ドゥービー・ブラザースと共に4カ月に亘るツアーを行っていたことも、ヒットにつながった要因かも知れません。
 
そして、1980年に発表された4枚目のアルバム「ワン・エイティ(真夜中の晩餐会)」からは、アンブロージアを代表する名曲「ビゲスト・パート・オフ・ミー/Biggest Part Of Me」が全米3位を記録しています。

 

「Biggest Part Of Me」は、その後もAORを代表する曲として、日本でも人気が高く、AORコンピなどでは、多く取り上げられています。

 

 

そんな人気絶頂の中、1980年に映画「ドリーミング(Inside Moveis)」に提供され、オリジナル・アルバムには未収録となった曲が「アウトサイド(Outside)」です。

 

日本での映画公開は、1981年3月頃だったようで、1980年3月に来日公演を行ったアンブロージアへの注目度も高く、日本でもシングル・カットされたようです。

 

 

「アウトサイド」はデイヴィッド・パックらしい、メロディ・ラインが美しく、まさにAORといった雰囲気のある楽曲で、盟友であるマイケル・マクドナルドとの共作となっています。

 

サントラからのシングルカットということで、B面は映画のサントラよりジョン・バリーの「ドリーミング・テーマ(Inside Movies Theme)」がカップリングされています。

 

映画「ドリーミング(Inside Moveis)」のサントラ盤には、イーグルスの「言い出せなくて(I Can't Tell You Why)」やボズ・スキャッグスの「つのる想い(You Make It So Hard (To Say No) )」なども収録されています。

A1    –The Spinners   Just Be Free    
A2    –Ambrosia (2)    Outside    
A3    –Lady Sylvia    Something's Missing In My Life    
A4    –Boz Scaggs    You Make It So Hard (To Say No)
A5    –John Barry    Inside Moves Theme    
B1    –Leo Sayer    It's Your Move    
B2    –Eagles    I Can't Tell You Why    
B3    –Pablo Cruise    What've You Got To Lose    
B4    –Lady Sylvia    Beautiful Dreamer    
B5    –John Barry    Love Theme    

 

長い間、「アウトサイド」は、未CD化でしたが、2019.04.24に日本でリリースされた「This Is Yacht Rock」(近年、アメリカではAORではなくヨット・ロックと呼ばれています。。)にて、初CD化されました。

 

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解説 中田利樹 歌詞・対訳付 ¥3,000+税/WPCR-18190/1

★世界初CD化
アンブロージア「アウトサイド」
モーリーン・マクドナルド「トワイス・アポン・ア・タイム」
★国内初CD化
スティーヴン・ビショップ「ワン・ラヴ」
★初コンピレーションCD収録
ウィルソン・ブラザーズ「ホワイド・ユー・ハフ・トゥ・ビー・ソー・ビューティフル」

今回のコンピレーションの裏テーマはヨット・ロックの帝王、マイケル・マクドナルドにフォーカス。自作のみならず、妹のモーリーン・マクドナルド「トワイス・アポン・ア・タイム」(楽曲も共作)の曲も収録。アンブロージアの「アウトサイド」も、デイヴィッド・パックと彼の共作曲である。
<収録内容>
(Disc 1)
1.セイリング    クリストファー・クロス
2.ダンス・ウィズ・ミー    オーリアンズ
3.ヴェンチュラ・ハイウェイ    アメリカ
4.恋するチャック    リッキー・リー・ジョーンズ
5.溢れる愛    ニコレット・ラーソン
6.オープニング・アップ・トウ・ユー    ローラ・アラン
7.二人の架け橋    ブレッド
8.真夜中のオアシス    マリア・マルダー
9.追憶のメロディ    ダリル・ホール&ジョン・オーツ
10.ユー・メイク・ラヴィング・ファン    フリートウッド・マック
11.思い出のサマー・ブリーズ    シールズ&クロフツ
12.オルトゥゲザー・アローン    ハース・マルティネス
13.うつり気な炎    サンフォード&タウンゼンド
14.瞳の中の愛    トッド・ラングレン
15.切ない想い    ファイアフォール
16.秋風の恋    イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリー
17.ダンシング・シューズ    テレンス・ボイラン
18.愛ある別れ    シカゴ

(Disc 2)
1.ワン・ラヴ    スティーヴン・ビショップ
2.ニュー・フロンティア    ドナルド・フェイゲン
3.ハロー・ピープル    ブレンダ・ラッセル
4.アイ・キープ・フォーゲッティン    マイケル・マクドナルド
5.カリフォルニアの恋人たち    リオン・ウェア
6.アウトサイド    アンブロージア
7.ファントム・オブ・ザ・フットライト    ラーセン=フェイトン・バンド
8.ナッシン・ユー・キャン・ドゥ・アバウト・イット    レスリー・スミス
9.マリナ・デル・レイ    マーク・ジョーダン
10.夢をおしえて    ティモシー・B.シュミット
11.グレイテスト・アメリカン・ヒーローのテーマ    ジョーイ・スキャベリー
12.ホワイド・ユー・ハフ・トゥ・ビー・ソー・ビューティフル    ウィルソン・ブラザーズ
13.とどかぬ想い    ターリー・リチャーズ
14.ファースト・タイム    マイケル・センベロ
15.僕のラヴ・ソング    ジョン・オバニオン
16.トワイス・アポン・ア・タイム    モーリーン・マクドナルド
17.マネー・アローン    ジム・メッシーナ
18.ふたりだけの夜    ロビー・デュプリー

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個人的には、この「アウトサイド」1曲だけでも、"買い"のアルバムでした。

 

デイヴィッド・パックは、その後も、マイペースにアルバムをリリース、様々なライヴ、イベントでも、アラン・パーソンズやマイケル・マクドナルドと共演も果たしています。

 

ぜひ、機会がありましたら、アンブロージア、聴いてみてください。