原久美子「Magic Night」(1978)。。山下達郎作曲、ソウルフルな歌声と大村憲司のギタ | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

1978年にキティー・レコードより、「恋は汽車のよう」でレコードデビュー。
ジャズで鍛え上げたボーカリストとしての実力は、多くのミュージシャンからも認められ、1978年にリリースしたファースト・アルバム「NO SMOKING」には、坂本龍一(key)、村上"ポンタ"秀一(ds)、中西康晴(key)、マイケル・ブレッカー(ts)、ランディ・ブレッカー(tp)、高水健司(b)、浜口茂外也(perc)、乾裕樹(key)といったミュージシャンが参加、また、アレンジャーには、深町純、高中正義(g)を迎え制作され、"シティ・ポップ隠れ傑作"として近年高い評価を得ています。

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翌1979年にリリースされたセカンド・アルバム「熱風」でも、村上秀一(ds)、島村英二(ds)、渡辺健(b)、大村憲司(g)、ペッカー(per)、森園勝敏(g)、鈴木 徹(ds)、田中章弘(b)、椎名和夫(g)といった一流ミュージシャンが参加、更に山下達郎が作曲し、このアルバムに収録された「Magic Night(作詞・﨑 南海子 / 編曲・乾裕樹)」では、山下達郎自らがレコーディングに立ち会ったという話が残っています。

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【原久美子 / Magic Night】

Magic Nightには、村上秀一(ds)、渡辺健(b)、大村憲司(g)が参加しており、強烈なリズム・セクションを披露していますが、大村憲司によるギター・ソロは、とくに素晴らしく、曲の中でも強烈な個性を見せてくれています。

また、その演奏陣に負けていない原久美子のボーカルが鮮烈で素晴らしい作品となっています。

残念ながら商業的には成功を収めることの出来なかった原久美子ですが、20代から30代にかけては、ジャズ・ミュージシャンのビンゴ・ミキこと三木敏悟氏のインナーギャラクシーオーケストラに10年間在籍、活躍されています。

幼少の頃から病魔と闘いながらも、徐々に視力を失い、1992年に障害1級に。。
しかしながら、持ち前のパワー衰えず、1994年には、ヨーロッパの最高峰モンブランの登頂を果たしたり、ヴォイストレーナーとしても活躍されました。

残念ながら2005年に50歳という若さで逝去されています。。

2013年には、タワーレコードの「Light Mellow's Picks x Tower to the People」シリーズとしてファーストからサードまでがCD化され、大きな反響を呼びました。

いま聞いても素晴らしい歌声で、早すぎた死が悔やまれるアーティストです。。