ホルガー・シューカイ「ペルシアン・ラブ」(1979)。。日本のCMやスネークマン・ショーでも使用 | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

ジャーマン・プログレ・バンド「カン/CAN」のオリジナル・メンバーで、元JAPANのデヴィッド・シルヴィアンとのコラボ等でも有名なホルガー・シューカイ

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この7月には、過去の作品のリイシュー・セットに新たなリミックス音源を追加し、リリースするなど76歳となった今でも活躍しています。

ホルガー・シューカイは1979年のカン解散後、ソロ2作目となる「Movies/ムーヴィーズ」をリリースしていますが、日本では、このアルバムに収録されているPersian Love / ペルシアン・ラブ」がサントリー角瓶のCMソングに採用され、大きな反響を呼びました。

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【サントリーウイスキー 角瓶 CM - Holger Czukay "Persian Love"】

このため、当時日本でリリースされた「Movies/ムーヴィーズ」は、邦題が「ペルシアン・ラブ」となっています。

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Side A
 1.Cool In The Pool 4:48
2.Oh Lord Give Us More Money 13:27
Side B
1.Persian Love 6:25
2.Hollywood Symphony 15:21

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ホルガー・シューカイは、このアルバム制作について「映画館に行く体験を思い出させた。。私の頭の中で映画のリールが回り、音楽が生まれる鮮やかなイメージを作ってみせる。それぞれの曲は、流れて行くイメージからなる映画の1シーンだ。」と語っていました。

当時としては、実験音楽にも近い、サンプリングやテープ回転の変更等、様々な実験的要素が加えられた作品でしたが、トータルとしてポップに仕上げられ、結果として世界中でヒットし、イギリスでは年間ベストアルバムにも選ばれています。(NMEで5位)。

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ペルシアン・ラブ」は、ラジオから流れるイランのシンガーの歌声をサンプリング、そして様々な断片の音源やテープ速度の変更、そしてギターを重ねて出来あがった楽曲ですが、異国情緒溢れる上質のポップ・ソングに仕上がっています。

HOLGER CZUKAY - PERSIAN LOVE (1979)

当時、日本では、前年にジュディ・オングの「魅せられて」、そしてこの年に久保田早紀の「異邦人」がヒットするなど、異国情緒溢れた曲がブームとなっており、ホルガー・シューカイのペルシアン・ラブ」も日本でヒット、1981年にリリースされたスネークマン・ショーのアルバム「死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!」にも収録されています。

【アルバム裏ジャケット】
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Amazonでは、中古CDが高値で取引されていますが、2007年にP-Vineからボーナス・トラック入りの良質な紙ジャケットで再発されており、私も紙ジャケで当時購入しています。

「Movies」は、70年代の作品とは思えないほど、いま聞いても新鮮で、ホルガー・シューカイの先進性が発揮された素晴らしいアルバムだと思います。