【SPEC for horse 2】
本日も南アルプス市乗馬センターさんで馬の施術をさせていただきました。
今回で2回目なのですが、まずは前回の施術の効果が残っているか確認。
左回りはいいのですが、右回りになると内に内に入ってきてしまうという問題がありました。
2週間たってもちゃんと効果が持続していて、また一つ勉強になりました。
次の問題は・・・・
●左前肢の軸が前軸に移行してしまうこと
●全身の重心が首と頭の付け根にまで上がってしまうこと
この二点が気になりましたので修正しました。
本来であれば、この馬は私の右手がある位置に重心があると合うのだろうと考えています。
止まっている時と、直線や左回りの時はちゃんとここにあるのですが、右回りになると頭と首の付け根ぐらいまでじ重心が上がってしまいます。
その原因を探っていくと左の耳に当たりました。
左の耳からの聴覚情報に対して、体の緊張が高まる様子が感じ取れたので主にそこを修正。
こんな中からもたくさんの気づきがあるものです。
おそらくこの聴覚の問題は、空間の認識と大きく関係しているのだと思います。
前回は、左の空間の広がりが全くなかったのでそこを修正しました。
それは修正されていたのですが、聴覚からの情報収集の問題がまだ残っているのだと思います。
ですが、じっとしていても左から聴覚情報には過敏なわけですから、問題が見られない直進や左回りでもこの過敏性は持ち合わせていると考えられます。
ところが、直進や左回りでは問題にならないのに、右回りでは問題になる。
つまり、回転の外側に左が来ると問題になるということです。
ということは、回転する外側の空間をより優位に認識していると考えられます。
これが、合っているのか、反対のほうがいいのか、あるいは、外に目がついている馬だからなのか・・・
まだまだ検討は必要ですが、人間におけるスポーツの場面でも、ものすごく大切な要素だと思うのです。
回転する器械体操やフィギュアスケート、陸上でのトラックのコーナー、またまた、アーチェリーやライフルにおける視野の持っていき方、サッカーや野球、ラグビーやバスケットボールなどにおけるターンの動きなどなど、動きを「空間の中におけるエネルギーの変化」として捉えた時、どのように空間とかかわったらいいのかにつながる重要な視点となります。
またひとつ、SPECの幅が広がりそうです!
次回、どう変化しているのか楽しみです。
当然ですが、馬はどんな状態なのかお話をしてくれません。
だからこそ、体の声に耳を傾けなければなりません。
理論や技を押し付けるのではなく、馬の感覚が自分の身体にしみ込んでくる。
そんな関り方を高めていきたいです!
SPEC Physical Perfomance Academyの平澤でした。
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