美浦:1.0.0.23
栗東:0.0.1.13
5月=春の新潟での未勝利戦の結果として、まとめています。
ローカルの置き障害ということで、初障害を迎える馬、
特に関東馬は多かったですが、初戦から勝ったのは
スコラーリのみでした。
やはりめったにお目に掛かれない106秒台という試験タイムを
出すだけの実力がありましたし、試験でやれたことを
レースでも出せたというのも、お見事でした。
OPでの走りも楽しみです。
関西の初障害馬で馬券になったのはヴィアルークスの3着のみでした。
ダービーの翌週からは、障害戦も「3歳上」という編成になりますが
まだ当面は3歳馬の出走はないと思います。
9月もしくは10月ぐらいから、増えてくるのではないかと思います。
6月22日の開催までは、東京や阪神で障害レースが行われます。
(ダービー当日は、京都競馬場での開催)
そのタイミングで、次の集計をしたいと思います。
3歳牝馬のクラシック2冠目の優駿牝馬が終わりました。
短期免許で来日中のアンドレアシュ・シュタルケ騎手騎乗の
4番人気のカムニャックが勝利しました。
と同時に、春の新潟開催が終了。
障害戦が新潟での集中開催でしたが、ここから先、しばらくは
主場での障害戦となります。
新潟最終週の障害戦も計3鞍行われました。
土日とも4レースに組まれた未勝利戦を振り返ります。
・5月24日(土)新潟4レース 芝2890m
(美浦)
アスプリージャ
→9人気/4着
(栗東)
ダスク
→7人気/11着
アイファーキャップ
→5人気/8着
勝ちタイム:3分12秒5(曇・芝:良)
1番人気のサクセスバラードが障害5戦目で勝ち上がりました。
スタートは一息で、上野翔騎手も
「今後の課題はスタート」
とコメントしていましたが、少しずつポジションを上げていき
2周目3コーナーで先頭へ。
「本気を出したのは最終障害を飛ぶ手前から」
という上野騎手のコメントを読んで、びっくりしました。
遊びながら……とは言いませんが、遊びながら走っていながら
あのパフォーマンスというのは驚きました。
2着は3番人気のディープレイヤーでした。
インコースで上手く脚を溜められましたし、飛越も上達。
勝ち馬にこそ離されてしまいましたが、3着馬には2馬身差。
少しずつ地力が強化されているのが窺える内容でした。
2番人気に推されたセファーラジエルが3着。
この馬もスタートは一息でしたが、徐々に位置を取って前へ。
早めに先頭に並んだものの、最終障害を飛んだところで
スタミナ切れとなりました。
平地ではリステッドを勝っており、長距離重賞にも出走したので
ここまでは実力より人気が先行しているようにみえます。
次走は軽視してみるのもありかもしれません。
初障害ながら4着となったアスプリージャは次が楽しみな走りでした。
後方から大事に乗られる感覚で追走でした。
レースで障害を飛ぶたびに飛越は安定していった点は見逃せません。
ラストもしっかり伸びており、レースを覚えた次は狙いたいです。
・5月25日(日)新潟4レース 芝2890m
(美浦)
ジェンマ
→12人気/12着
ウイントールキン
→13人気/4着
(栗東)
スマラグドス
→8人気/8着
勝ちタイム:3分14秒5(小雨・芝:やや重)
2番人気のトゥラッタッタが障害4戦目で勝ち上がりました。
平地では勝ち上がれませんでしたが、障害で初勝利となりました。
「ズル賢い馬、前向きさを欠いて遊び遊び走っていた」
とレース後、石神深一騎手は話していましたが、それでも勝ったのは
能力の高さかもしれません。
なお、父のデクラレーションオブウォーの産駒は障害戦初勝利です。
圧倒的1番人気のフェーングロッテンは2着でした。
ゲート裏でブリンカーを装着してレースに臨みました。
調教では効果があったようですが、実戦では効果は薄く
「途中でやめてしまっていた」
と高田潤騎手はコメントしていました。
能力が高いのは間違えありませんが、高田騎手も話すように
「自分との戦い。どれだけ集中して走れるか」
が大事になりそうです。
障害2戦目、3番人気のジーティーオウジャが3着でした。
初障害戦の前走も4着でしたが、今回は馬券圏内に。
道中の飛越は高く飛んでしまい、置かれ気味になった場面も。
それでも向こう正面からスパートして3着まで来ました。
鞍上の水沼元輝騎手も、いずれチャンスはありそう、と
コメントしており、順調に使えるなら次も楽しみです。
4着のウイントールキンは初障害ながら、レースの流れに乗れており
飛越もまずまずでした。最終障害で躓いてしまいましたが
初戦の内容としては上々だと思います。
次はさらなる前進も期待できそうです。
今週と来週は3歳馬のクラシックレースの2冠目。
次の日曜は牝馬による優駿牝馬が行われます。
この時期の3歳馬にとって、2400mの距離は過酷ともいわれます。
全馬、無事に力を出し切ってレースを終えてもらいたいです。
障害戦は今週も3鞍。全て新潟で施行されます。
土曜日の1レースはOP平場、4レースが未勝利。
日曜日の4レースに未勝利が組まれています。
・5月24日(土)新潟4レース 芝2890m 発走11:25
(美浦)
アスプリージャ
→114秒5 5/1・草野【ダ/中】
(栗東)
ダスク
→104秒2 5/1・高田【ダ/長】
アイファーキャップ
→98秒3 5/8・小牧加【ダ/-】
2022年の北海道セレクションセールで2420万円で落札された
アスプリージャは、平地7戦目で初勝利を挙げました。
その後は1勝クラスで2着が1回ありました。
管理する中舘英二厩舎の最後の障害戦の勝利は
2018年5月のサンホッブズ。
約7年ぶりの障害戦勝利となるでしょうか。
美浦の戸田博文厩舎からデビューをしたダスクですが
2024年の秋に栗東の石坂公一厩舎に転厩しました。
その石坂厩舎の障害戦での主戦は北沢伸也騎手でしたが引退。
今回は試験から高田潤騎手が騎乗していますが
石坂公一厩舎の馬に高田騎手がレースで乗るのは初です。
栗東の鮫島一歩厩舎からデビューしたアイファーキャップ。
平地で21戦し勝利は挙げられませんでしたが
1勝クラスに格上挑戦し2着や3着もありました。
今年の3月に加藤公太厩舎に移籍しています。
アイファーキャップの父はアポロケンタッキー。
産駒が障害戦を走るのは、この馬が初めてとなります。
・5月25日(日)新潟4レース 芝2890m 発走11:10
(美浦)
ジェンマ
→114秒5 5/8・坂口【ダ/中】
ウイントールキン
→115秒6 5/15・大江原【ダ/-】
(栗東)
スマラグドス
→100秒8 5/8・森一【ダ/中】
ジェンマの父はキングリオ。弟には当時GⅡだった
ホープフルステークスを勝ったハートレーがいます。
数少ない産駒から入障となるジェンマですが
平地ではダート1800m戦を1勝しています。
坂口智康騎手が試験もレースでも騎乗しますが
ジェンマは自厩舎でもある尾形和幸厩舎の馬。
今年、坂口騎手は2勝していますが、うち1勝は自厩舎の
ザスリーサーティで挙げています。
栗東の西園正都厩舎からデビューしたウイントールキン。
未勝利戦の期間内に勝ち上がれず、2024年8月に佐賀競馬へ。
そちらで3戦3勝の戦績を残してJRAに再転入したのが昨年12月。
再転入後は美浦の天間昭一厩舎の所属となりました。
大江原圭騎手と天間調教師のコンビでこれまでの活躍馬は
バーンパッションです。中山グランドジャンプではアクシデントに
見舞われてしまいましたが、このコンビでまた大きいところを
目指してもらいたいです。
芝2000mの新馬戦を勝ったスマラグドスですが
1勝クラスと2勝クラスを勝ち上がったのはダート戦でした。
3勝クラスでは5走しましたが、どのレースでも勝ち馬からは
1.7秒以上離されての敗戦でした。
西園正都厩舎が障害戦に管理馬を走らせるのは2023年5月の
京都ハイジャンプでのウインガヴァナー以来、2年ぶり。
今回コンビを組む森一馬騎手が西園正都厩舎の馬に騎乗するのは
2021年10月以来となります。
東京競馬場での連続GⅠ競走が続いています。
古馬牝馬の対決、ヴィクトリアマイルが終わりました。
雨が降ったこと、また芝は使い込んできたこともあり
最内を空けて通る馬も多くなってきました。
そんな中、ヴィクトリアマイルを勝ったアスコリピチェーノは
大外一気の差し切り勝ち。
どこを通ったら伸びるのかを把握している騎手を見極めるのも
馬券的中の鍵になるかもしれません。
土曜日に京都ハイジャンプがあり、1番人気のアンクルブラックが
2着に7馬身差をつけての圧勝でした。
日曜日に未勝利戦が2鞍ありましたので、そちらを振り返ります。
・5月18日(日)新潟4レース 芝2890m
(美浦)
クリノゴッホ
→10人気/13着
イチナイス
→13人気/12着
マオノアラシ
→4人気/4着
勝ちタイム:3分12秒9(曇・芝:やや重)
勝ったのは1番人気、10歳馬のフレッチア。障害3戦目で未勝利卒業です。
もともと平地では短距離でOPクラスまでいった脚力がある馬。
初障害戦も新潟で3着と、コース相性も良かったかもしれません。
管理する木村哲也厩舎は、2022年6月のブレッシングレイン以来の
障害戦勝利となりました。
2着も2番人気のデザートスターでした。
前走の2月の小倉戦は1番人気でしたが5着に敗退していましたが
鼻出血の影響がありました。そこから今回は休み明け、一息入れての
実戦でしたが、最後まで渋太く残しました。
昨年5月に入障した際は美浦の所属でしたが、関西に転厩。
平地を4戦挟んで、再入障3戦目がこの日のレースでした。
小牧加矢太騎手が連続で騎乗して結果が出ており
次走も継続騎乗となると楽しみな1頭です。
障害2戦目、9番人気のケンヴァイザッハが3着でした。
初戦より飛越が上手になっており、レースの流れに乗れていました。
3キロ減の恩恵もあって最後は3着に食い込みました。
兄のサダムドミック2019年に初障害戦で1着になったことがあります。
ケンヴァイザッハも勝機が近いかもしれません。
3番人気のソルドラードは11着でした。
前走は転倒しての競走中止、そこからの立て直しを期待されての
一戦でしたが、レース後の陣営のコメントを見ると敗因は
メンタル面での影響が大きかったようでした。上野翔騎手のコメントは
「ゲートも思うように出ず、障害も飛ぶたびに悪くなってしまった」
「外に逃げていくような走りで、他馬を怖がっているような様子」
というもの。好走が続いていましたが、しばらく時間が掛かりそうです。
・5月18日(日)新潟4レース 芝2890m
(美浦)
スコラ―リ
→6人気/1着
フェスティヴビーム
→8人気/9着
カシノインディード
→11人気/8着
(栗東)
レッドラマンシュ
→3人気/5着
サンライズジーク
→4人気/7着
勝ちタイム:3分10秒4(曇・芝:やや重)
初障害馬が勝利しましたが、それだけでなく直前に行われた4レースより
勝ちタイムは2秒以上早くなりました。それも覚えておきたい競走です。
6番人気のスコラ―リが初障害戦で初勝利となりました。
もともと障害試験が106秒台という早い時計で気になっていましたが
「時計の早さ」と結果が必ずしも一致しないのですが
調教での良さがそのままレースでも出せました。
2着は障害2戦目のロードプレイヤーでした。
飛越は安定しており、勝負どころで勝ち馬を追いかけましたが
今回は相手が悪かったという内容でした。
この馬の今回の走破タイム3分12秒3でした。
1つ前の4レースでこのタイムなら勝ってますし、次走も楽しみです。
1番人気のマルベリーシチーは3着でした。
好発からハナを切りそうな勢いがありましたが、控えて中団待機。
飛越も悪くありませんでしたし、自分の現能力は出し切った一戦でした。
次も上位候補だと思います。
初障害で5着となったレッドラマンシュは前半から折り合いを欠いて
スタミナの消耗が序盤から大きいレース運びに。
飛びは悪くないですし、次に期待が持てる走りだったと思います。
馬体重は前走比プラス12キロの484キロでしたが
もともと平地時代は480キロ台でも競馬をしていた馬。
次走は体重の増減は気にせずに、抑えてみたいです。
先週のNHKマイルカップは1番人気のアドマイヤズームが14着敗退。
9番人気のパンジャタワーが勝利して、3連単は150万円を超える
配当となりました。
今週のヴィクトリアマイルも、10年前ストレイトガールが勝った際は
3連単が2000万円を超える大波乱となりました。
東京の芝1600mのGⅠは荒れる、というイメージを持つ方も多いと思います。
ヴィクトリアマイルも楽しみにしたいと思います。
今週の障害レースは土曜日に京都ハイジャンプ。
日曜日に未勝利戦が2鞍、行われます。
・5月18日(日)新潟4レース 芝2890m 発走11:10
(美浦)
クリノゴッホ
→117秒0 3/26 伴【芝/短】
イチナイス
→114秒1 4/16 土田【ダ/-】
マオノアラシ
→119秒3 5/1 上野【ダ/長】
日曜4レースの初障害馬3頭は、全て関東馬となります。
平地で24戦1勝の成績を残したクリノゴッホ。
2022年9月の中山での2歳未勝利を勝って以降は1勝クラスで2着1回が
最高着順でした。
岩戸孝樹調教師は障害戦に明るい厩舎と、何度もこちらで取り上げています。
草野太郎騎手とのコンビでエコロデュエルが今年の中山グランドジャンプを
勝ったのは記憶に新しいところです。
クリノゴッホは障害試験もレースも、伴啓太騎手が騎乗します。
岩戸厩舎の馬に伴騎手が騎乗した際の代表馬はギガバッケン。
障害の未勝利とOP平場で計2勝を挙げています。
的場均厩舎は2002年に開業しました。通算、194勝を挙げていますが
障害戦は1勝のみ。2009年の未勝利を勝ったペリーの1着が
現段階では最初で最後の障害戦勝利となっています。
イチナイスは平地で2戦のみ出走し、どちらも12着でした。
障害戦で巻き返すことができるでしょうか。
マオノアラシの父は有馬記念馬のゴールドアクター。
ダートの長丁場で3勝を挙げていますが、それは母の父ヴァーミリアンの血が
強く出ているのかもしれません。
ゴールドアクター産駒が障害を走ったのは、これまで2頭だけ。
コウセイとケンヴァイザッハが1回ずつ走り、どちらも2ケタ着順に終わっています。
この馬はどんな走りを見せるでしょうか。
・5月18日(日)新潟4レース 芝2890m 発走12:00
(美浦)
スコラ―リ
→106秒5 2/12 伴【ダ/短】
フェスティヴビーム
→113秒5 3/5 草野【芝/中】
カシノインディード
→118秒4 5/8 水沼【芝/中】
(栗東)
レッドラマンシュ
→98秒4 3/27 小牧加【ダ/短】
サンライズジーク
→98秒8 5/8 小野寺【ダ/マ】
日曜日の初障害馬は、関東馬3頭、関西馬2頭の計5頭です。
2021年12月のデビュー戦を勝利したスコラ―リ。
試験のタイム106秒は関東ではかなり早いタイムになります。
2022年以降の障害試験で106秒台を出して未勝利戦に出走した馬は
インディペンデント、ゴールドルパンの2頭です。
前者は1戦0勝で抹消、後者は初戦こそ11着でしたが2戦目で未勝利を勝利。
これだけ早いタイムが出せるのは能力がある反面、初戦の勝ち負けは
難しいかもしれませんが、長い目で見たい馬かもしれません。
フェスティヴビームは平地で23戦して1勝。
デビュー時から美浦・畠山吉宏厩舎に所属をしています。
厩舎の直近での障害戦の勝ち星は、昨年4月のウインチェレステとなっています。
今回コンビを組む草野太郎騎手が畠山厩舎の馬に乗って勝利したのは
2020年4月のラフレシアレディが最後となっています。草野騎手は
ワンダーサーイターなどに騎乗していましたが、約5年ぶりの勝利を目指します。
カシノインディードは栗東の牧田和弥厩舎からデビューしましたが
2024年の秋に現在の美浦・天間昭一厩舎に移籍をしています。
父のリアルインパクトは3歳で安田記念を勝利。
また2年連続で阪神カップを勝つなど、スピード豊かなマイラーでした。
産駒はラウダシオンやモズメイメイなどが挙げられます。
障害戦を勝った産駒はトライフォーリアルだけ。
2頭目の障害戦勝利を目指します。
今年の阪急杯をカンチェンジュンガで制した、庄野靖志調教師。
レッドラマンシュが初障害戦を迎えますが、厩舎として障害戦を使うのは
昨年10月の東京ハイジャンプのジェミニキング以来となります。
もともと厩舎としてはホシルミエールやトゥルーハート、ボナパルトなど
障害で複数勝利を挙げる馬も多く管理している厩舎です。
試験から騎乗している小牧加矢太騎手ですが、庄野厩舎の馬に騎乗するのは
今回のレッドラマンシュが初となります。
管理馬は世界を股に掛ける活躍をしている、矢作芳人調教師。
2016年にはタイセイドリームで新潟ジャンプステークスを勝利しています。
入障させるサンライズジークは3歳時のユニコーンステークスで
ペリエ―ルの2着がありました。
矢作厩舎の障害戦での主戦騎手は平沢健治騎手でしたが、引退後は
今回も騎乗する小野寺祐太騎手を多く起用しています。
矢作厩舎の最後の障害戦勝利となっている、2022年10月のスーパーフェイバーも
手綱を取っていたのは小野寺騎手でした。