はじめての「toa-toa」 | ラフラフ日記

ラフラフ日記

主に音楽について書いてます。

1月に行って書いてなかったライブをもう 1つ。

 

toa-toa 第3回公演 ~タツのムツキの巻~
2024年1月27日(土)昼公演 PetitMOA(プチモア)

 

藤田朋子と小林綾子のユニット、toa-toa(とあとあ)の公演へ。

 

朗読と音楽、ここでしか話せない裏話etc...
吐息も感じるような小さなシャンソニエで、
極上の物語をお届けします。

 

アコーディオンは、桑山哲也。

 

 

オープニングソングから頬が緩む。

 

第1幕は、筒井康隆「伝票あらそい」

 

朗読劇を生で観るのはおそらくはじめてで、徐々にヒートアップしていくお二人が可笑しかった。朗読だから俯瞰の視点みたいなものも常にあって、可笑しさをお二人とお客さんとで共有してる感じが楽しい。

筒井康隆は『家族八景』を読んで衝撃を受けたのを覚えてて、まだ読んでない他の本も持ってたと思うから読んでみようと思った。

 

これはヒートアップする前、衣装を紹介しているところ。

 

桑山さんのアコーディオン演奏では、「ボタン式クロマティックアコーディオンベルギー配列!」(間違ってたらすみません汗)と一緒に合唱できて楽しかった(笑)。ワルツが軽快で、アコーディオンは重そうでも風が吹くように軽い、みたいな。お洒落で手の込んだ美味しいパンを食べたくなる感じと言ったら伝わるだろうか。

 

第2幕は、金子みすゞの一生を語るオリジナル脚本「やさしいまなざし ~ミチとテル、そして、みすゞとふうちゃんの物語~」

 

私は金子みすゞについてほとんど知らなかったのだけど、こういうことがあったとは。

 

お二人の役が入れ替わったりするのだけど、役ごとに雰囲気まで変わって、朋子さんが男性に見える瞬間があった。

 

金子みすゞにとって、詩を禁じられたことは何より辛かっただろうなぁと想像した。


でも、根底には、タイトル通り、やさしい視線が常に流れていて、やさしい気持ちになった。それは脚本もそうだけど、朗読だからこそ伝わってくるやさしさと思った。

 

幕の向こうで桑山さんが生で演奏してるんだけど、姿が見えないゆえにどきっとするし、でもそこに存在してるのを感じるから、この物語が「今起こっていること」のように感じられた。

 

これは朗読が終わった後で、この黒い衣装で朗読したの。生身の感じがしてかっこ良かった。

 

朗読が終わった後のトークでは、石井ふく子先生に脚本を見てもらったらすぐにダメ出しが~とか面白かった。西村知美さんに山口言葉を手伝ってもらったとか。

 

二人+アコーディオン一人だけで、至近距離で、段差もほぼなく、家に招いてもらったような気分。いやホント、リビングルームに集まってる感じでとっても居心地良かった。

 

歌に朗読にアコーディオンに……他にない形というか、形がないなら作っちゃえ!というか、好き!がつまってて、こちらまで嬉しくなった。もちろん、それができるからではあるんだけど、好き!って良いな、好き!はすべてのパワーの源だなって思った。