『JAPAN』の「エレファントカシマシの10曲」のインタビューがすごく良い。
ますます、ベストアルバムが、特に『EPIC 創世記』がめっちゃ楽しみになった。『PONY CANYON 浪漫記』に収録される未発表曲1曲を除けば、既に聴いてる曲ではあるんだけど、曲目を見ただけで興奮しちゃったもんね。って何を得意げになってるんだって感じだけど、盛り上がらずにはいられないし、選曲にもドキドキしたし、曲順がね、良いんだよぉ。これ一曲目だよね!みたいな。これで締めるよね!みたいな。この並びで早く聴いてみたくなった。あの曲とあの曲はどう繋がってどう聴こえるんだろう。この曲を選んだんだ!ってのもあるし。
ま、それは発売されてからのお楽しみってことで(16日発売です!)、インタビューね。
もうね、
「でもこれからまた、革新的なもの見つけ出す必要があるなっていうふうに、今日話してて思った」
って言葉を聞けただけで十分です。
つまり、もちろんここ最近のエレカシも大好きなんだけど、エレカシはミスチルにはならないってことなのよ。
私はそう勝手に受け取りました。
(いや、ミスチルがダメってことじゃないのよ。あくまでも例というか)
続けて、
「そういう身の毛のよだつものっていうものを自分で歌うっていうことが、ファイティングマン道の継続だから」
いやぁ、この時期に、壮大なエレカシクロニクルと向き合う作業を宮本さんができたことは、絶対に大きい!!!
ファイティングマン道っていうけれど、一体何と闘っているのだろう。
ミヤジが言う通り、自分が今までの殻を自分で破った時に身の毛がよだつならば、自分の殻を破り続けるということになる。
そして、エレカシが他のバンドと違うとしたら、そこな気がする。
歌ってるときは毎回感極まってるって言ってたけど、その感極まり度がハンパないし。
「ファイティングマン道の継続」か。宮本さん、格好良いです。
でもね、いつだって今だってそうやってるじゃん!って言いたくなるよ。
いやそんな、私に言われなくても分かってるだろうし、気安く言われたくないかも知れないけど、でも言いたい!
エレファントカシマシはいつだってファイティングマンだって。
宮本さんは、自分に対して過大評価なのか過小評価なのか分からなくなるよ(笑)。
きっと、両方なんだろうね。
まぁでも、宮本さん自身が、粘り強く同じテーマを継続してやってるってことを確認できて、そこに喜びを感じて、勇気づけられたというんだから、それは本当に素晴らしいことだよ。
「エピックの選集を聴いてると、ちゃんとやんないといけないと思いますよね(笑)」って、自分の曲に背筋伸ばされてるよ!(笑)
いやぁ、そういう曲を作った昔の宮本さんもカッコ良いけど、そういうことを今ちゃんと思える宮本さんも素敵です。
そして、「男は行く」が売上に結びつかなかった理由と向き合い、でも、「男は行く」がなんにも間違ってなかったことを再確認した今、「男は行く」を本気で売ろうとしているんだね!!!
しかし、「珍奇男」を『こんなわかりやすい曲作っちゃっていいのか?』って思ってたとは。
陽気で下世話で俗っぽい曲だと思っていたとは。
世間の皆さんにとっちゃあ、何この変な人?!だよねぇ?
でも、ミヤジの話を聞いてると、なるほど、ミヤジが正しく思えてくる。
こんな風に、ミヤジ(エレカシ)と世間の間には、“ずれ” があるよね。
どっちが正しい正しくないじゃなくて、そういう “ずれ” がある方が絶対に面白いって、今回のインタビューを読んで改めて思った。
その “ずれ” が摩擦を起こして面白いものが生まれるんだって。
だけど、ただずれてるだけ、ずれてるふりして実はずれてない、ずれを売りにしてる、ずれに逃げてる、ずれに酔ってる…とかじゃダメなんだよなぁ。あと、ずれてても摩擦を生んでないとか。
なんていうか、正しくてずれてるというか、正し過ぎてずれてるというか。ど真ん中でずれてるというか。
“与えられた自分だけの 正気と狂気があって そのどちらも否定せずに 存在するなら” だよ!
そんな歌詞を書いたあゆさん、自分の中の狂気とは「自分でそれを狂っていると思ってないところ」って答えていたけど、そうなんだよねぇ。狂気と分かっちゃってる狂気は面白くないっていうか…。
「珍奇男」に対してミヤジが言ってることも、圧倒的に正しく思えるし、圧倒的にずれてるようにも思える。
そこがすごいんだよなぁ。
でも、ずれ続けるのは大変だと思うから、ずれ続けられない人もいる。
だけど、エレカシはずっとずれ続けている! と同時に、ずっと正しい!
ファイティングマン道の継続だぁ!
でもまさか、「珍奇男」がポール・マッカートニーの『マッカートニー』を真似していたとは!!!
ポールを真似して珍奇とは、失礼なヤツだ!(笑)
いやいや、よぉ~くお分かりで!
な~んてエラそうに言ってる場合じゃない!
またひとつ勉強しました。
BGM: That Would Be Something / Paul McCartney