(最終更新日:2024年3月3日)

 

私は学生時代から都市風景の撮影が趣味で、スペイン・ポルトガルや中南米の主要都市へ旅行して写真を撮ってきました。ここではこれまでに撮影した写真を都市別に紹介して参りたいと思います。中南米というとマチュピチュやウユニ塩湖、イグアスの滝等の歴史遺産や自然が有名ですが、都市風景も中々に魅力的です。

 

今回はブラジルの首都ブラジリアです。私は大学一年生の時に世界遺産を紹介するTV番組でブラジリアを見て行ってみたくなり、大学在学中に2回、最近では2023年に再びブラジリアへ旅行しました。ブラジリアは飛行機の形に計画された都市で、コックピット部分には国会議事堂・大統領府・最高裁判所が据えられ、胴体部分にはその他の重要な国家機関が集まり、翼の部分はホテル群や商業施設、住宅街で構成されています。建設から60年以上が経っても著名なブラジル人建築家が手掛けた主要建築物は色褪せず、立体交差の道路や緑地化された中央部の景観と相まって壮大な実験を感じさせる都市景観が維持されています。

 

Vista nocturna de Brasilia (Sep.2023)

テレビ塔の展望台からの国会議事堂方面の夜景。学生時代の旅行で夜景を撮影できなかったことが心残りだったので、2023年は日没が早い9月に旅行し夜景を撮影。街灯と緑地が黄色と緑のブラジルカラーになっていて、ブラジリアらしい写真が撮れて満足した。

 

Vista panorámica de Brasilia (Sep.2023)

上の写真と同じ日・場所で撮影した夕景。日没前後は景色の色合いが刻々と変わるので、夜景撮影では日没の1時間半くらい前に到着して写真を撮り続けている。

 

Vista panorámica de Brasilia (Sep.2023)

こちらは別日の日中に撮影した写真。テレビ塔の展望台は屋外型で窓ガラスがないのでクリアな写真が撮影できてありがたい。

 

Asa norte (Sep.2023)

テレビ塔の展望台から眺めたAsa norte(北の翼)地区。胴体に近いところにはホテルやオフィスが集まり、奥は住宅街になっている。

 

Asa sul (Sep.2023)

ホテルの屋上から眺めたAsa sul(南の翼)地区。北の翼と同じく胴体に近いところにホテルやオフィス、奥には住宅街が広がっている。

 

Asa sul (Sep.2023)

こちらはテレビ塔の展望台から眺めたAsa sul(南の翼)地区。北の翼よりも若干高層建築が多い印象。

 

Torre de TV (Sep.2023)

ホテルの屋上から見たテレビ塔。シンプルで鉄塔的なデザインをしている。

 

Congresso Nacional do Brasil (Sep.2023)

ブラジル国会議事堂。ブラジルの著名な建築家でありニューヨークの国連ビルも手掛けたオスカー・ニーマイヤー氏が設計を担当した。1960~70年代のSF映画の宇宙船を思わせる近未来的なデザイン。

 

Congresso Nacional do Brasil (Sep.2023)

夜のブラジル国会議事堂。この日はブラジルカラーのプロジェクションで照らされており、これを見たブラジル人たちがテンションが上がり国歌を熱唱していた。ブラジルの国歌はサッカーのワールドカップでおなじみだが、軽快で陽気なブラジルらしい歌なのでぜひYouTube等で聞いてみて頂きたい。個人的にはこちらの動画がおススメ(ロマーリオの代表引退試合のこちらも感動的)。

 

Congresso Nacional do Brasil (Mar.2005)

2005年にはこのように建物のかなり近くまで行けたが、2023年に旅行した際は柵が設けられていて入れないようになっていた。ブラジルも他の中南米諸国同様政情不安が続いたので、デモ隊等が侵入するのを防ぐ為の措置と思われる。

 

Congresso Nacional do Brasil (Mar.2005)

国会議事堂ビルの裏手から撮影した写真。お椀のような上院・下院が見えなくても存在感がある。

 

Palácio do Planalto (Sep.2023)

飛行機の機首部分に位置する三権広場に立つ大統領府の建物で、"高原の宮殿"と呼ばれる。国会議事堂同様、ブラジルの著名な建築家であるオスカー・ニーマイヤー氏が設計を担当した。

 

Supremo Tribunal Federal (Mar.2005)

同じく三権広場に面して立つ連邦最高裁判所。他の主要な建築物と同様オスカー・ニーマイヤー氏が設計を担当。

 

Palácio do Itamaraty (Sep.2023)

ブラジル外務省の建物。こちらもオスカー・ニーマイヤー氏の作品。省庁の中で外務省と司法省だけが特別にデザインされた建築になっており、両省庁の地位が高いことが伺える。

 

Palácio da justiça (Sep.2023)

ブラジル司法省の建物でやはりオスカー・ニーマイヤー氏の作品。三権広場の少し後ろに外務省と向かい合う形で立っている。

 

Otros ministerios (Sep.2023)

外務省と司法省以外の省庁のデザインはほぼ同じで、このような団地のような建物。外務省・司法省の建物との格差が激しく、ブラジルでは外務省・司法省と他の省庁の間に明確な力の差があるのかな?と感じた。

 

Ministério da defesa (Sep.2023)

国防省もこのようにその他大勢の建物。ちなみにスペイン語ではdefensaだがポルトガル語はdefesa。

 

Otros ministerios (Sep.2023)

国会議事堂前から眺めた外務省と司法省以外の省庁群。建物のデザインと配置から団地を思わせる。外務省・司法省に比べてその他大勢観があり、これらの省庁に勤務する公務員の外務省・司法省へのコンプレックスが心配(余計なお世話だと思うが)。

 

Catedral Metropolitana (Sep.2023)

ブラジリア大聖堂。省庁群のすぐ後ろに立っている。他の主要建築と同様オスカー・ニーマイヤー氏の作品。

 

Catedral Metropolitana (Mar.2005)

別の角度から撮影したカテドラル。

 

Banco Central do Brasil (Mar.2005)

ブラジル中銀本店。ブラジリアには行政機関だけでなく中央銀行や国家警察等の本部も置かれている。

 

Rodoviária de Brasília (Mar.2005)

飛行機の胴体中心に位置するバスターミナル。人が集まる場所では一気にブラジル観が出る。