げんしけん二代目 斑目と咲の考察 | 概部記録送致

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げんしけん二代目終わりましたね(遅)

何と言うか、毎話中身が凝縮されてた無印(一代目)と違ってかなり間延びした印象は拭えませんでしたね・・・。

それでも漫画が上手いから面白いんですけどね・・・。

無印が凄過ぎただけか?

 

まぁ仕方ないといえば仕方ない。

こういう突発的な続編は大体一発目よりグレードが下がるものです。

作者が何年もネタを暖めて掘り下げ出来る一発目と違って、ヒットしたから急遽作る続編はネタも何もありませんからね。

キャラも薄っぺらくなってしまう。

よくある事です・・・。

 

さて、しかしながら斑目ハーレムに関すれば一応の解決を見たわけですが、最後の最後にやはり咲が忘れられないという話を持ってきてからのスーと付き合う・・・というのは正直煮え切らない締めでした。

まぁ、今度は初めから三代目ありきで行くための種を蒔いておいただけのような気もしますが・・・。

波戸君にしても、斑目を諦めた理由の描写が不足しているように思えるし、最終話でスーと斑目の進展状況に反応していたりする辺り、まだ未練があるようにも取れる・・・。

というか、付き合うのを諦めただけで斑目が依然好きである事ははっきりと口にしている。

BL妄想ではなく、リアルでの男との肉体関係(つまりホモ○ックス)に対して踏み込めきれなかったのが理由だろうけど、正直このまま話が続くと超えてきそうだし・・・。

 

というかですね、設定の数々が何となくSpotted Flowerに向かっている気がするんですよね。

波戸君が斑目に対して恋愛感情を持ち続けている所、矢島が何度も痩せる発言している所とかね。

ただ、Spotted Flowerとなるなら、斑目と咲がくっつかないといけない訳ですが、そういう方向には今の所無い訳です。

「ここから先は私もう一切知らないから、自分で考えて決めなさい」

このコマで、完全にもう咲というキャラクターの役目が終わった感出してますしね。

まぁ、そもそも"高嶺の花"に対する葛藤が斑目というキャラクターの魅力となっているので、斑目が主人公である以上(笑)、仮に咲とくっつく事があるのであれば、げんしけんが完全に終わる時かもしれません。

 

ただですね~・・・。

実際問題、商業漫画として、人気や売上を考えた時にですね、例えば今後一切咲というキャラが絡まないで、三代目は斑目とスーのカップルを中心とする青春群像劇とすると、正直やっていけないと思うんですよね。

スーは無印からいるのにネタキャラ以上の掘り下げがほとんど無い状態ですし、高坂みたいに掘り下げがしにくいキャラなので話を広げにくい。

無印の笹原と荻上、斑目と咲ぐらいのインパクトと魅力のあるプロットが書ければ、もちろん何も無い状態から伸ばす事も可能でしょうけど、二代目を見る限り厳しいと思うし・・・。

そうなると、結局また咲との話を蒸し返すしか無いんじゃないのかなと。

「ここから先は私もう一切知らない」と言われながら、「結局咲が忘れられない」という話がわざわざ二代目最終話手前に入ってくる訳ですから・・・。

 

ただ、すぐ斑目と咲がくっつくのは無理があるし、高坂(とスー)はどうなる?という問題もある。

でも、設定は何となくSpotted Flowerに向かっている気がする・・・。

一体どうなるのか全然わからん・・・。

それでまぁ・・・咲が斑目とくっつく事があるのか無いのか、何かヒントがないかともう一度二代目を読み直しました。

 

そこで気付いたんですが・・・。

咲は実は斑目の事が好きだけど自覚していない状態で、高坂だけがそれに気付いてる、という設定なら"ある"んじゃないかな、と。

もちろん、咲は高坂も好きなんですが、既に斑目への気持ちの方が大きくなっているとか。

恋愛に敏い咲だけど、自身の気持ちに関しては鈍かったというベタなアレですが。

 

というのは、125話で高坂が咲の妊娠の話を全員にぶつける訳ですが、この行為が初見の際若干意味不明だったんですよね。

最初は斑目はまだ咲の事が好きだという事を読者に説明するためのやり取りだと思ったのですが、冷静に考えると高坂から斑目への死体蹴りが凄過ぎて正直それだけだと思えない。

自分が好きな女と付き合ってる彼氏から妊娠嘘でしたとかやられたら、高坂だからネタになってるけど正直悶絶死するレベルの嫌がらせでしょう・・・。

ただ、この時高坂は斑目じゃなくて咲に対して言ってるんですよね。

これがかなり思わせぶりなので、何かあるのではと勘繰ってしまう。

 

 

つまり、これは斑目に対してではなく、無自覚な咲に対して、「斑目さんはまだ君の事をこんなに好きだよ」と言う事で、自分が斑目が好きである事を咲に自覚させようと高坂が考えていたのではないでしょうか。

なぜこんな事をするかというと、高坂は既に咲の気持ちが自分から斑目に移っている事を感じており、しかし高坂自身も斑目を良く思っているため、二人が結ばれて欲しいと願っているからなのでは。

 

 

そう考えると、高坂のセリフの一つ一つが全く違う意味に見えてくるんです。

好きな彼女が他の男に気持ちが移っていくのに耐えて、しかもその男の事が嫌いではない、祝福しなければならないというジレンマ。

 

下は斑目が咲に振られた事を全員に告げた時のシーンですが、その時の高坂の表情も印象的です。

 

 

この表情。

しかも高坂を前面に描いて強調してある。

班目と咲の行く末を憂いだというだけの表情にしては重過ぎるんですよね。

 

上記の考察に則るなら、班目を振った咲に対して

「やっぱり咲ちゃんは自分の気持ちに気付いていなかったんだね・・・」

という感じでしょうか。

出来ればこの地獄を終わらせて欲しかった・・・とか。

 

咲に「君はずっと斑目さんが好きだったんだよ」と告げてから始まる修羅場イベントの最後に、悲しそうな笑顔で、

「僕は最初から気付いてたよ、咲ちゃん」

と言う高坂の姿が目に浮かびます・・・。

 

しかし、咲の方も高坂への愛情が無くなった訳ではないですし、咲自身は高坂一筋と思っている、と考えられる所が難しい。

ただ、咲の方はスーが斑目にキスした時や、スーに対してどう告白すべきか尋ねる斑目に若干イラっとする描写があったり(斑目に気がある)するのに対し、高坂に対する恋愛感情の描写が意図的にカットされているような気がするんですよね、二代目では。

 

 

まぁ、これだけで上記の説を裏付ける事は出来ないので完全に妄想ですが・・・。

高坂の妊娠云々の下りや上述の表情については、とくに強調されて描かれているので何かあると思わせるには十分なんですよね~。

 

そうそう、それと今回読み直して気付いた点がもう一つ。

波戸の恋の行方についてですが、実は16巻の時点で吉武が言い当ててるんですね。

 

 

これの興味深い所は、上手く行かなかった理由までが当たっている点です。

まぁ、実際は斑目が肉体的な壁(つまりホモ○ックス)を拒絶した訳ではなく、逆に波戸にその壁に対しての戸惑いがある事を斑目が見透かして波戸自身がそれに気付いたというような描写でしたが・・・。

(逆に斑目は男でも波戸君なら肉体関係もアリと言っていた気がする)

 

この吉武の述懐が当たっていた=作者の見解であったとすると、

 

 

これも今後の展開を予言している事になる。

つまり、Spotted Flowerにおける壊れてしまったヤンデレ波戸君ですね。

 

そうなると、今後げんしけんはSpotted Flowerの道を歩む事になる=斑目と咲は結婚する事になる訳ですが・・・。

どうなんでしょうね。

個人的にはそっちの方が面白いと思いますが・・・。

 

ただそうなると、高坂が余りにも不憫ですね・・・。

完璧キャラなのに・・・。

いや、逆に完璧キャラだからこそ耐えられるのだろうか。