30巻 第267話「両投手の立ち上がり」に入ります。

 

前回266話は、

降谷さとるが、さとった

ところで終わった。(ブログは第266話 その3 動物カルロス。降谷の悟り

 

今回の

表紙絵。成宮 対 降谷。

降谷でかい。隣の成宮との比較で、でかさが分かる。

選手として有利。

成宮に負けない精悍な表情。

いいぞ、期待するぞ。

 

なんともたくましい2人。

しばし見とれる。

 

降谷、成宮に並んでも、負けてないぞ。

 

このマンガ、

絵は美しく、ストーリーは面白く、

野球のシーンも実物のよう。

選手は生き生きと魅力的。

じっくり鑑賞すると、さらに味わい深い。

こんなマンガがあってよかった。

 

青道のユニフォーム、

「青道」と漢字で縦書きが胸のところに入ってる。

漢字で縦書き、よいなあ。

「INASHIRO」と少しカーブした横書きも good。

 

 

ページめくる。

降谷の投げたボール、向かってくる。

点(まっすぐ)だったのが、急に下向きの線になり、

ドッ

 

地に落ちる縦スライダーを空振り。

バッター早乙女、悔しげ。

 

二塁のカルロス、「おっとー」の表情、揺れ戻す体。

躍動する見事な体勢。

 

小さいコマも絵がすばらしい。このマンガ。

 

御幸の背中側から三塁にいるカルロスの方を見通す風景画のコマ。

まるで球場にいてこのシーンを見ているようだ。

 

カルロスを目でけん制する御幸。

イケメンの怖いにらみ顔。よいね。

 

マンガでイケメンと、並と、ブサイクを描き分けるって

どうやってやるんだろう。

顔面偏差値の高低の描き分け。

 

観客席には

稲実OBのジャニーズぽい名前のデュオ

吉沢秀明と平井翼(髪型は1年前と同じ)

秋川学園3年の楊舜臣。

ついこの間、青道と戦った創聖の奈良晃司(こうじ)、

創聖の前に戦った八弥王子の川端雅紀(まさのり)の姿。

この2人、東京トップクラスの二塁手、一緒に観に来てる。

顔面偏差値は楊と奈良が高く、あとは並。

 

彼らの会話。

吉沢「去年は投げてなかったよな、あの縦のスライダー」

-- はい、あのあと、落合コーチに教わったんです。

 

楊「ランナーが三塁にいても信頼できるボールってことか」

-- 信頼できるんだっけ?悪くはなかったかも。どのみち御幸はキャッチ上手いし、強気だし。

 

川端「セーフティスクイズある?」

奈良「カルロスの足なら転がせば帰れるだろ」

-- 参考になります。

 

カルロス、降谷を見て思う。

「落ち着いてやがんな」

「この1年それなりに・・・

・・・修羅場をくぐり抜けてきたってことか」

 

修羅場。

降谷、この1年いろいろあった。

もがいてきた。

やる気が空回りしていた。

怪我もした。

でもただ一人で修羅場をくぐったのではないよね。

もがく降谷をみんな気にかけていた。

厳しくも手を差し伸べてくれる監督がいた。

コーチも見てくれた。

チームの仲間との対話で気づいたこともあった。

声をかけてくれる人たちがいた。

降谷もそれに応えた。

自分から話しかけるようになってきた。

 

寮でいいルームメートに恵まれたよね、降谷。

絶妙な部屋割を決めたのは、誰だ。

 

 

二球目も同じ球種のようで。

バッター動かない。ツーボール。

 

観客「多いな、変化球」

「ベンチの動き探ってんだろ」

「それでカウント悪くしたら稲実の思うままじゃん」

「ストライク取りに行ったら狙われるぞ」

-- 解説助かります、観客のみなさま。

 

早乙女の顔を見上げる御幸。こわーい目。

顔色を探っているんだよね。

 

降谷渾身の1球。

腕のヒジから先は、マンガでも描き切れないほどの速さ。

止まったグローブが細部まで見えるのとは対照的。

 

早乙女「真っ直ーー」

ストレートを狙ったんでしょう。

バットから放たれた打球は「真っ直ぐ」上へ。

 

アナウンス「打ち上げたーー!!」

早乙女「く・・上から叩いたのに・・」

振り遅れたんですか。

 

 

上から叩いた、とは?

ゴロを打とうとしたのではないようです。多分。

 

BASEBALL FUTUREの「バッティングの基本・上から叩けとは?」がうまく解説してくれています。アッパースイング、フライボール革命についてもからめて説明しています。

https://baseball-future.com/baseball-future/blog-7-19/

以下引用:

 

実際にボールをバットで上から叩いて打ってしまうと、打球は全てゴロになってしまいます。

 

上から叩けとは、実際に上からボールを叩いて打つのではなく、あくまで
「上から叩くイメージで打て」、という意味なのです。

 

上から叩いたイメージでスイングをしようとすると(スイングを開始すると)、ヘッドの重さを上手く使うことができ、綺麗な軌道でスイングをすることができるようになってきます。

 

一つのスイングの中にダウンスイングやアッパースイングの局面があるということです。(下の写真を見てね)

 

トップから振り出しはやや遠回りを防ぐために上からの意識でダウンスイングの局面を迎えます。この時に重要なことはグリップを下げずにヘッドを落としていくことです。

そしてグリップとヘッドが同じ高さからややヘッドの方が下にきたあたりからボールの軌道に合わせてアッパー局面を迎えていきます。このアッパー局面の時間を長く取りボールを捉えることでライナー性から外野に向かうフライを打てるようになっていき飛距離が出るようになってきます。

 

 

そして

「野球用語.net」によると、

力のない飛球になる原因の1つは、アッパースイング。

アッパースイングは下からバットが出てくるので、当然ですがボールの下を叩きやすいため、ポップフライになりやすいと言われています。

その他の原因としては、振り遅れている場合や、打つポイントが後ろ過ぎるという場合。

 

 

なるほど。

降谷のボールの威力、普通の高校球児には怖いくらいなんだもんね。

ふつう振り遅れるでしょ。

バットに当てられるだけすごい。

 

今日はここまで。

 

降谷暁(ふるやさとる)が、だんだん悟って(さとって)

青道もっと強くなるぞ。

 

次回 第267話 その2 修羅場でも降谷はひとりぼっちじゃない;東条がんば に続きます。