【ディディエの日記】。
それは俺にとって衝撃的な内容だった!
ディディエの祖父はジャンといい、
この人が我が一族では
最初の神殿騎士になった人だ。
そして、神殿騎士でありながら
セントシュタインのジェラルド王子にも仕えていた。
あの地図に魅入られ、
異世界に消えた王子だ!
しかも地図や天使に関する話しは
ジャンが与えた情報らしい。
さらにジャンは産まれたての息子を残し、
その姉になる娘やジェラルド王子とともに
異世界に消えたらしい。
このジャンという人は
幼い時に両親を亡くし、
天涯孤独だったらしい。
しかしそれはジャンの曾祖父のせいで
両親やその近従の者が
迫害を受けたからだった。
その曾祖父があのサマエルだ!
つまり、俺はサマエルの子孫になる。
しかし、サマエルが問題だった!
ヤツはあの悪名高きガナン帝国の
皇帝ガナサダイの末子だった。
サマエルは皇帝ガナサダイが戯れに
天使をはらませ産ませた子で、
母に飽きるとともに追放された。
その後、ダーマ神殿で保護されていたが、
帝国が滅ぶと母は民衆に殺され、
幼かったサマエルは従者とともに
アイスバリー地方に逃げ、隠れ住んだ。
その後やはり見つかり、
妻子が殺された辺りからサマエルは変貌し
唯一残った次男を残し消えた。
その次男もまた幼い孫のジャンを遺し
一家はみな殺されている。
おそらくサマエルは復讐を考えたのだろう。
そしてジャンも何かしらの想いがある様だ。
この事はじいさんが言った通り、
ユリシスやキティルにも言えない!
この日記は墓に隠しておこう!
俺に何が出来るか分からないが…
とにかくサマエルを探そう!
(つづけ)