◎駆けつけ三杯」はなぜ「三杯」
宴会に遅れてくると「駆け付け三杯」。
これは一刻も早く宴会のノリに合わせるための作法ということになっているが、そのルーツは?
ひとつは、貴族の罰則説。平安時代の貴族は、酒宴では徳利で盃に酒をついでまわった。
その席で、五巡してもまだ来ないのを「一遅」、七巡してもまだ来ないのを「二遅」と呼んだ。
十巡してもまだ来ないのを「三遅」と呼び、この時の罰則が、たてつづけに三杯飲まされるというものだったという説。
もうひとつは、武士の儀式説。武士の行なう酒宴に「式三献」という儀式がある。
これは、酒宴をはじめるにあたり、「神に物を供え、乾杯」という行為を三度くり返す。
この儀式を済ませて、ようやく酒宴の始まりになる。
この儀式が時代とともに変化して、いまの駆けつけ三杯になったという説である。
(エンサイクロネット編『今さら他人には聞けない疑問650』平成14年5月、光文社、256頁)
さて、皆さんはいかにお考えでしょうか?
いずれにせよ、お酒の強要は止めましょう。理由は「もったいない」からです。