御神木(ごしんぼく) | laphroaig-10さんのブログ

laphroaig-10さんのブログ

ブログの説明を入力します。

◎御神木(ごしんぼく)



神様が宿っている木のことを御神木とよびます。多くは榊(さかき)が御神木として使用されています。また、神社の境内にあってその神社にゆかりがある樹木を特に御神木といいます。注連(しめ)を張ったり、柵を設けたりしておまつりしています。新潟の弥彦(いやひこ)神社の椎(しい)、滋賀県の日吉大社(ひえたいしゃ)の桂、京都の北野天満宮の梅と松、伏見稲荷大社の杉、奈良県にある大神(おおみわ)神社の杉、福岡の香椎宮(かしいぐう)の杉、太宰府天満宮の梅、熊野信仰を伝える神社に多く植えられた梛(なぎ)などがあります。平安時代末期から中世にかけて、春日大社(現奈良県)の神木に神鏡を斎(いわ)いつけたものが担ぎ出され、都に強訴(ごうそ)する手段とされました。木が有した神威を、理解することができるでしょう


*万葉集

○神木(かむき)にも 手は触るといふを うつたへに 人妻といへば 触れぬものかも(巻四・五一七)
○うまさけを 三輪の祝(はふり)が 斎ふ杉 手触れし罪か 君に逢ひがたき(巻四・七一二)
○玉葛 実成らぬ木には ちはやぶる 神そつくといふ ならぬ木ごとに(巻二・一〇一)



【参考文献】

坪井洋文「神木」(國學院大學日本文化研究所編『神道要語集』祭祀篇一、神道文化会、昭和四十九年)

岡田米夫「神木(霊木)」(『日本史小百科〈神社〉』東京堂出版、昭和五十二年)

薗田稔「神木」(『世界大百科事典』平凡社、昭和六十三年)

櫻井治男「神木・神樹」(國學院大學日本文化研究所編『神道事典』弘文堂、平成六年)

景山春樹「神木」、永島福太郎「春日神木」(薗田稔・橋本政宣編『神道史大辞典』吉川弘文館、平成十六年)



laphroaig-10さんのブログ laphroaig-10さんのブログ