万物が分類できる「五行説」とは?
こんにちは
薬剤師・漢方アドバイザーのラニです。
漢方では、自然界のあらゆるものは「木・火・土・金・水」に分類できると考えられています。
このことを「五行説」といいます。
あらゆるものとは……
体の臓器、季節、色、味など…… そして生まれた年による星までも
時計まわりの矢印は助ける関係(相生)を示しています
たとえば、
「木」のとなりは「火」なので、木が燃えて火を生みます。
火が燃えて土になります。
土から金が出ます。
金から水が出ます。
水が木を育てます。
反対に点線の矢印(対角線方向)は抑える関係(相剋)を示しています
たとえば、
「木」の対角線方向は「土」なので、木は土の養分を奪います。
土は水の流れを止めます。
水は火を消します。
火は金を溶かします。
金は木を切ります。
このように助け合い、抑制し合いながらバランスを取っています。
「木・火・土・金・水」の特性を紹介します。
木(もく):肝
木は成長する性質を持っています。
臓器:肝・胆 肝は気を巡らせる機能があります。
体:目 目は肝と関係し、充血やかすみ目などは肝の治療で改善します。
季節:春
味:酸
色:青
春に目がかすんだりするのは、目と春が「木」に分類されるから
火(か):心
火は上昇する性質を持っています。
臓器:心・小腸 心臓は、全身に血液を循環させ、全身を温める機能を持っています。
体:舌 心の異常は舌に現れやすく舌尖が赤くなったり、舌全体の色が悪くなったりします。
季節:夏
味:苦
色:赤
土(ど):脾
土は植物に栄養を与える性質を持っています。
臓器:脾・胃 脾は、食物を消化吸収し、気や血を作り出す機能があり、 全身に栄養を送ります。
体:口 脾の異常は口唇に現れます。
季節:梅雨
味:甘
色:黄
金(ごん):肺
金はいろいろな形に作ることができる性質があります。(変革のイメージ)
臓器:肺・大腸 肺は、気をつかさどると言われ、呼吸によって天の気(清気)を吸収し、濁気を排泄します。
体:鼻 肺の異常は鼻に現れやすく、鼻づまりや嗅覚障害が起こります。
季節:秋
味:辛
色:白
水(すい):腎
水は全身に精力を与えて、粘り強さや、根気を生み出します。
臓器:腎 生まれ持っての生命力の強さは腎に由来します。
体:耳 腎の異常は耳に現れ難聴、耳鳴りなどが起こります。
季節:冬
味:塩辛さ
色:黒
このように臓器や体、季節、味、色などは五行に分けられ、それぞれがバランスをとりながら健康を保っています。
体に不調が現れたら、それは臓器が悲鳴をあげているサイン
ダメージを受けている臓器をいたわる食事をとる、漢方で補うなど1日も早くケアが必要です
五行をマスターすると何か不調を感じたときに自分で治すことができます改善することができます
この不調ってなんだろう?というお悩みがある場合は、ご相談ください。西洋薬では難しいことも漢方カウセリングで解決できるかもしれません。
次回は五行を使って人間関係を占う方法を解説します