佐賀純一『戦争の話を聞かせてくれませんか』(新潮文庫)を読了しました。
医師である著者が、自身の老人患者から戦争の話を聞くという内容です。先の戦争について政治家の先生たちをはじめてとして難しい話が展開されていますが、この本は一人一人の人間が如何に戦争に参加・対峙したのかを淡々とまとめています。学者などの専門家がまとめた本も大事ですが、こういう一人一人の当事者の声をまとめた本は非常に重要だと思います。
戦争自体には色々な陰謀も渦巻いていたでしょうが、一人一人の人間はただただ精一杯に戦争の時代を生きていた。そんなことを考えさせられる本でした。