読み・書き・そろばん Three R’s
今回紹介する表現は、やや古めですが覚えておいて損はないものです。
その昔、子供の勉強で大事なものは、「読み・書き・そろばん」と言われた時代がありました。
私が小学校の頃ですから、かれこれ、おっと、40年近く前の話になります。
40年か、道理で疲れてくるわけですね。
未だに小学生の頃の思い出は鮮明に蘇ってきますけど。
さて、その当時、学問の基礎として謳われた「読み・書き・そろばん」をうちの両親はレスペクトしておりまして、私を「そろばん塾」に入れておりました。
そろばんを学んだといっても2年位ですが、あの頃が一番、算数を楽しんだ時期かもしれません。
さて、この「読み・書き・そろばん」に相当する英語の表現が、Three R’s なんです。
何と何と何のRかというと、Reading の R、Writing の R、そして Arithmetic のRなのです。
つまり、「読み、書き、算数」ですね。
洋の東西を問わず、同じなんですね。
さて、この語源は、その昔のロンドン市長であった Sir William Curtis さんが、宴席で I will give you three R’s – Reading, Writing and Arithmetic. といったというものだそうです。
さて、現代では、全く違った意味でThree R’s が使われているようで、Reduce Reuse Recycle のように産業廃棄物を減らす、再利用する、再生利用、再資源化するといったようにも使われているようです。
また、巷に溢れているハウツー研修ものでは、究極のリーダーシップ講座―マスターすべき3つのLとかありますよね。
私個人的に言わせていただくと、頭のいい人ならまだしも、上辺の3つのLだけ学んで、リーダーシップ、マスターしたなんて言っても全くダメだと思っています。
もっと、根本的に、深く勉強しないと全く通用しませんよね。
以前、ある社長さんから悩みを打ち明けられました。
「うちの会社、業績は、まあまあいいんだけど、社員教育に困っている。団結力もないし。個人プレーも横行し、ものすごい成績を上げる人間もいるけど誰もついて行かない。なんか、社内がバラバラなんだ。」、「様々な書籍を読んで○○のリーダーシップとか超有名な本を読んだけど、全然ダメ。」。
ほとほと困っておりました。
そこでヒヤリングしたんですけど、結局ハウツーもののこの6つのCで社内は劇的に変わる!みたいな、3つのLで社員が活き活きとなり、みたいなものを求めておられました。
でも、上っ面だけの部分を取り入れても、そうそう上手くいかないものです。
それで物事上手くいったら簡単です。
そこで私は、「もう少し、時間を頂いてヒヤリングさせていただき、問題点を精査し、適切な研修内容を提供します。」と提言しましたが、商談は成立しませんでした。
「人間、育てるのは手間暇かかると思いますが」といったのですが、彼は即効性とマニュアルで何とかしようとしていたようです。
彼のビジネスにおける、彼の決心なので私は、それ以上とやかく言いませんでしたが、心に寄り添わないのに、人間マニュアルだけで機械のようには上手く動いてくれないと私は信じていますが。
3つの何とか、とか6つの何とかとか巷では様々なフレーズがありますけど、それぞれの言葉をしっかり消化して勉強して、物事に取り組んでいかないとやっぱり上手くいきませんよね。
では、まだ梅雨明けしない横浜より。
こうちょ