一触即発 Touch and Go
航空業界(特に軍事)でよく使う用語の一つに touch and go というものがあります。
これは、航空機が着陸態勢に入り、滑走路に進入し、滑走路に接地、そのまま加速して離陸滑走に移行し、離陸する、という一連の訓練を指します。
つまり、着陸してそのまま離陸といった訓練です。
航空機の飛行訓練においてよく行われる着陸態勢を伴うものは大きく3つあり、一つは、完全なる着陸である、full stop landing と、滑走路に着陸態勢を維持しながら進入し、滑走路に接地することなく低空で滑走路上空を飛行し、そのまま加速、引き続き出力を上げ上昇に転じるという low approach と、今回紹介する touch and go があります。
軍事組織における航空機は、このような訓練を繰り返し行います(民間の航空機もしますけど)。
これは、飛行場周辺で行われる着陸・離陸行為を伴う訓練で、もちろん、この他、訓練空域においては様々な訓練を実施しています。
では、一般的にこの表現はどのような意味で使われるかと言いますと、ズバリ「一触即発」という意味で使われます。
つまり、航空機のように滑走路に接地したら、そのまま加速して離陸のような状況です。
「触った拍子に何かが起きる」といった感じです。
なんとも物騒ですよね。
その通り。
なんとも物騒な状況で使われる表現です。
例えば、救急車で病院に運ばれたが予断を許さない状態も、「何かの拍子で最悪の結果に至ることも予測できる」わけで、そのような状況を「一触即発」な状況として当てはめることができます。
この表現にハイフンを入れて形容詞的に使うことも多々あります。
例えば、touch-and-go situation ですね。
一触即発的な危機的状況となります。
皆さんも、人生の中で、一度や二度は経験したことがあるでしょう。
できれば、こんな状況は避けたいものですね。
では、また
こうちょ