厳しく管理 Run a tight ship
今回は、「(物事を)厳しく管理する」とか「締めつけ経営をする」といった意味を持つ run a tight ship という表現です。
この表現の出処は、海軍から来ているようですが、よくわかりません。
一説によると、「船の帆をコントロールするためのロープをたるまないようにする」とか「船員がたるんでいるため、きつく管理する」など諸説ありますが、よくわかりません。
さて、この表現、一般的に広く使われる表現ですので是非覚えておいてもらいたいものの一つです。
まず、よく使われる例としては、会社の経営の仕方を表現するときに使われます。
We should run a tight ship on expenditure to get through this recession.「この不況を乗り切るためには、支出を厳しく管理しなければならない。」のように使います。
また、日本人では、到底うまく訳せない例を見ていきましょう。He is running a tight ship today. 「今日、彼は、厳しく管理している。」となりますよね。
さて、これだとあんまりうまくない訳ですよね。
では、どのような訳がベターなんでしょう。
まず、「厳しく管理をしている」という部分をどう消化するかというところがミソです。
「厳しく管理する」=「ミスを許さない」という様に捉えることができます。
ということは、「今日は、彼は、物事に対し、厳格な態度で臨む」ということですよね。
つまり、「機嫌が良い」ならば、多少のミスは見過ごしてくれるけれども、「どうやら、今日はミスを見過ごしてくれなさそうだ。」ということになります。
そこで、「「彼、今日は、機嫌が斜めみたい。」という訳になります。
なかなか、日本人からするとこのような訳し方はできないですよね。
実際、このような訳で007の映画で使われていました。難しいですけど、妙に納得。
さて、船はよく、会社や組織の代名詞として使われることがあります。
そこで、ship よりやや小さめの船である boat を使った表現も見ていきましょいう。
This is not just about you. We are all in the same boat. 「これは、あなただけの問題ではない。皆、同じ船に乗っているんだから。」
私、現役自衛官で教官していたとき、このセリフ幾度となく使いました。
自衛隊という組織は、個人も大切ですが、やはりチームとして機能するために様々な問題をクリアしていかなければなりません。
その問題を解決するため、このようなセリフを言って若い隊員を鼓舞したものです。
日本人的には、なんか「同じ釜の飯を食う」的な感じになるかもしれません。
I think I was running a tight ship when I was in the service. 「自衛隊にいたときは、厳しく管理していた、と思います。」
ちょいと反省。
では、また
こうちょ