良作だと思うけど、興行的にどうなのでしょう? 加賀まりこ 「梅切らぬバカ」 | 映画と音楽のある生活

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 2021年の作品だけど、この時期は丁度コロナの自粛時期だったと思う。外出も控えてTVばかり見ていた。その時期、朝のNHKの情報番組で、加賀まりこさんが当作のキャンペーンの為に出演してイタンビューに答えていた。同時期に同じように「老後の資金がありません」の天海祐希さんのキャンペーンインタビューも見た記憶がある。 

 そもそも、当時は映画館に行くことも憚られていたし、見に行く気は無かったのだけど、とにかく地味な作品という印象だった。それと塚地武雅演じる自閉症の息子との関係と言うテーマも、なんだか重い作品の印象がした。

 今回、アマゾンプライムで視聴したが、思ったよりも「サラっと」した作品だった。また時間も短く、今時77分の上映時間は珍しいと思う。

 ストーリーは、予告編そのまんまだ。塚地武雅の自閉症の演技がスマップの中居くんがTVドラマ「アタル」で演じたのと良く似ていたので笑ってしまった。

 タイトルは「桜切るバカ、梅切らぬバカ」からの引用なのは明らかで、「桜はむやみに剪定すると切り口から腐ってしまうし、逆に梅は余分な枝を切らないと良い花や実が生らない。」から転じて、人の育て方も、当人に合わせてそれぞれだという故事だ。

 当作では、ラストに塚地武雅演じる息子が自宅に戻り、やっぱり母親と一緒に暮らすというハッピーエンド(?)となっている。こんな作品も好きだと思った。