アクション抜きのトム・クルーズ 「ア・フュー・グッド・メン」 | 映画と音楽のある生活

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 久しぶりのNHKBSでの視聴だった。「ミッションインポッシブル」やトップガンで、アクション俳優のイメージが強いトム・クルーズだが、当作ではアクション抜きで主演している。

 法廷サスペンスというカテゴリーになるが、当作の法廷は軍法会議である。

 キューバのグアンタナモ基地で海兵隊員が殺される。逮捕された若い二人の兵士は、上官より「コードR」(反抗的な兵士に暴力的な制裁を与える暗語)を命じられたと主張して殺意を否定する。弁護士に任命されたのは、ハーバード出身だが野球に夢中でやる気のないキャフィー中尉(トム・クルーズ)と野心的な女性のキャロウェイ少佐(デミ・ムーア)だった。

 裁判は決めてに欠け、上官の命令があったと証言をする確約をした中佐も自殺してしまう。最後にキャフィー中尉は、高圧的な上官であるジェセップ大佐(ジャック・ニコルソン)と法廷で直接対決を試みる。

 タイトルの「A few good men」は、募集のキャッチコピーである「marines look for a few good men」海兵隊は、少数の精鋭メンバーを募集している。から転じて「少数精鋭」の意味とのこと。

 当作では、直訳の「少数の良い人々」のニュアンスで、ラストに本当に守るべきは「軍の規律ではなく弱い者」だったと気づいた登場人物を指しているのだろう。殺人容疑を掛けられた若い兵士が、無罪の判決を受け退廷の際にトム・クルーズに敬礼をするシーンは感動的だった。

   NHKBSで視聴