ニノが「赤めだか」で演じていた。森ノ宮ピロティホール 「立川談春独演会」 | 映画と音楽のある生活

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 昨日のブログに書いた「アナログ」で波瑠が落語が好きで小噺まで披露するシーンがあった。これに対し悪友の桐谷健太がニノに「お前も落語やってただろ!芝浜を全部やってみろ!」と冷やかした。これは、テレビドラマの「赤めだか」のオマージュだと思う。しかも、このドラマでニノ=立川談春の師匠である立川談志を演じたのが、アナログの原作者であるビートたけしだ。

 昨日の映画館でも、北野武監督の新作である「首」の予告があった。残忍さが目立つヤクザ物が多い北野武監督が、アナログの様なベタな恋愛物をどう仕上げるか純粋に興味があった。

 さて、立川談春は上手い落語家だ。ゲラゲラ笑わせることはないが、じっくり聞かせる噺家だと思う。恥ずかしいかな談春を知ったのは「下町ロケット」の銀行出身の経理部長からだ。遅咲きの性格俳優かと思ったら人気落語家だと知ってびっくりした。落語家は、噺の中で何役も演じ分けるから演技が上手くても当然だと思う。総じてお笑い出身者は演技派が多い。

 この独演会は、三月連続人情噺だそうだ。今回が「子別れ」次回が「文七元結」ラストが何故か場所を変えて東京フェスティバルホールで「芝浜」らしい。

 「子別れ」は初めて聞くと思っていたが、途中から過去に聞いたことがあるのを思い出した。大酒飲みの大工のクマさんが改心して別れた妻と息子に再会するという人情噺だ。

 噺は上手かったが、終わってから「年末のフェスティバルホールのチケットをお願いします。」と3回くらい言うので、ちょっとウンザリした。1回くらいなら、ご愛敬だったのにね。

 「アナログ」では波瑠が「クラシック音楽は落語と似ている。」と言っていた。その心は、指揮者や演奏者により、同じ曲でも印象が全く変わるところだそうだ。