全員が異母姉妹に見える。鎌倉版の若草物語 「海街diary」 | 映画と音楽のある生活

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 かなり以前からアマゾンプライムで無料公開されており、これがトータル3~4回目の視聴になるかもしれない。是枝裕和監督の作品は、「万引き家族」も面白かった。

 当作もマンガが原作とのこと。TVドラマや映画に関わらず、最近の映像作品の原作が、実はマンガだった事に驚いてしまう。

 ストーリーは、父母が家を出てしまった長女(綾瀬はるか)は姉妹3人だけで鎌倉の一軒家で暮らしている。そんな中、不倫で何年も音信不通だった父親の訃報が届く。子供を見捨てた父の葬儀に行くことを躊躇った長女だったが、そこで出会った異母姉妹の「すず」(広瀬すず)を引き取ることにする。同家の4女となった「すず」だったが、彼女は3姉妹の父親の不倫相手の娘だった。奇妙な4姉妹の共同生活が始まるが、それぞれ恋愛や進路、そして職場の悩みに向き合うことになる。

 見どころは、綾瀬はるか(長女)長澤まさみ(次女)夏帆(3女)広瀬すず(4女)の、それぞれ主役級の若手女優が姉妹役を演じるところだ。ただ、上の3姉妹は母親(大竹しのぶ)は一緒のはずなのに、それぞれ全く外見が似ていない。当初、血縁関係が良く分からなくて見ていると全員が異母姉妹に見えてしまう。

 「すず」を引き取ってからは、淡々とそれからの生活を描いており、鎌倉の風景をバックにゆっくりと時が過ぎてゆく。

 何度見ても心が穏やかになる作品だと思う。