小学校の頃の宝物は、親から買ってもらった「怪獣大図鑑」だった。 主に、東宝の怪獣映画の怪獣たちが載っており、中には、キングギドラの様に映画館で見た怪獣もあり胸躍らせものだ。
そんな中で、興味があったのは、自分が生まれる前の見ることが出来ない映画の怪獣たちだ。 ゴジラの第一作に始まり、ゴジラの逆襲の「アンギラス」やムササビ怪獣の「バラン」。怖いところでは「マタンゴ」等があった。
巻末には、海外映画のページもあり、ゴジラの原案になったという「原子怪獣現る」や「シンドバッドの骸骨兵士」そして当作の「トリフィド」だ。
このDVDのパッケージには、不気味な肉食植物のスチール写真あるが、実際に作品には、この様にはっきりとした姿は登場しない。なんとなく「ひまわり」の様な大群が押し寄せるだけだ。
その後、学校の図書館で原作本を読んだ。細かいストーリーは忘れたが、とても面白かった。原作を読むと映画版がかなり端折っているのが分かる。
あらすじは、或る夜に大量の流星群が地球に降り注ぎ物理的な被害は無かったものの、それを見た人間は全員が何故か失明してしまう。大混乱に陥った人類に襲い掛かったのは、良質の油が採れると大量に育てていた肉食植物の「トリフィド」であった、、、。
「トリフィド」は、三本の足(根?)の様なものでヨタヨタ歩くので「三本の足=トリフィツ」と名付けられた。原作本の記載は「トリフィツ」だったと記憶している。何様、植物が歩く(移動する)のであるからスピードは遅く、近づいた動物を毒の触手で一撃して動けなくしてから食べるらしい。
普通であれば危険は少ないが、失明した人間は次々にトリフィドの餌食となる。
映画では、主人公の様に目の病気で入院していたり、酔っ払って寝ていたりと様々な理由で失明を免れた人々がトリフィドや、仲間である筈の失明した人間達から逃れる逃避行を描いている。
最終的には灯台に立てこもるのだが、そこにも大群のトリフィドが押し寄せて来る。
ラストは海水をかけると死んでしまうという「なーんちゃって」なトリフィドの弱点が見つかるというものだが、原作はそれからも続いている。
子供の頃に夢見ていた作品が、簡単にYouTubeで見られるのだから、良い時代になったものだ。youtubeで視聴