原題は「Which way but Loose」であり、ダーティという単語は出てこない。金を賭けてのストリートファイターのお話であるから「ダーティ」と言えなくもないけど、イーストウッド=ダーティハリーだから安易に組み合わせたのだと思う。
原題を無理やり直訳すと「なんでもできるけど好きにはできない。」だと思うが、「相手のことが頭から離れない」という慣用句なのだろう。
次回作の原題「Any which way you can」は邦題が「ダーティファイター・燃えよ鉄拳」となっており、「燃えよドラゴン」と「怒りの鉄拳」を折衷させ、ほとんど原題の意味を崩壊させている。
ストーリーの方も、ストリートファイターのイーストウッドが警官やライダー隊に追われ、一目惚れしたクラブ歌手(ソンドラ・ロック)を追っかけ車で旅をするといういたってお気楽なもだ。警官も間抜けだし、ライダー隊も
「マッドマックス」の様な凶暴性は無く、おばあちゃんに散弾銃をぶっ放されて逃げ回るというドジさ加減だ。
ヒロインのソンドラ・ロックはイーストウッドの愛人と言われ、その後のイーストウッド監督作品の「ガントレット」や「ダーティハリー4」に出演している。
最近、映画製作の現場で女優へのセクハラが取り沙汰されているが、当時のハリウッドでは愛人同伴が堂々と認められていた様だ。
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