エクソシスト 「久しぶりに見ても色褪せない名作」 | 映画と音楽のある生活

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主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

  1973年公開ですから、私が中学の時に見た作品です。

今回は、それ以来の視聴となります。小学生の時に見た「小さな恋のメロディ」のトレーシー・ハイド。そして、当作のリンダ・ブレアー。他の作品は見ていないのに今でもフルネームがパッと出てくるから、子供の時の記憶とは恐ろしいものだと思う。

 「子役は大成しない。」というテーマを何度かブログに書きましたが、このリーガンを演じたリンダ・ブレアーは次回作以降は特に難しいと思います。悪魔に取りつかれて、顔をぐちゃぐちゃにしながら、汚い言葉で罵る究極の汚れ役を演じたのだから、作品が大ヒットしたことも加えて、このイメージを払拭するのは至難の業でしょう。 予想通り、その後に見ることもなく、今回もウェブで調べましたが消息も不明でした。元気で暮らしていて欲しいですね。

 一連の「オカルト」ブームを起こした当作品ですが、それ程、怖くはありません。評論に「エクソシストは米国人は怖いけど、日本人には怖くない。」というのがありました。理由は、当作品はキリスト教に根ざしており、リーガンが放つ信仰を冒涜する言葉は、無宗教の日本人には怖くないとのこと。確かに、当時中学生の私にも、気持ち悪くはありましたが、怖くはありませんでした。

 それと、「お化け屋敷的」な恐ろしさを煽る演出もスプラッターシーンもなく、淡々と母親を見殺しにしてしまったと悩むカラス神父の苦悩を描いており、とても「真面目な」ホラー映画だと思います。

 今回の再視聴でも古さを感じさせることはなく、見始めると止められない面白さを感じました。テーマ音楽も同じメロディーを繰り返しながら恐怖を盛り上げていく演出にぴったりだと思います。その後の「サスペリア」のゴブリン等に影響を与えているのは間違い無いと思いました。

                        NHKBSで視聴