私が中学生の頃、ポセイドンアドベンチャーのヒットした後、パニック映画(デザスター・ムービー)のブームがあった。
当作は、その真打とも言えるこの作品だが、私は「ポセイドンアドベンチャー」は中学生の時に映画館で見たが、当作品は、今回BSで初めて視聴した。見た感想を最初の言わせて貰うと、火災がテーマの作品なら「バックドラフト」の方が捻りが効いているし、船が沈む映画なら「タイタニック」なら何度見ても大作だと思った。
近年の映像技術の進化だろうか、当作を見ると肝心のメインの火災シーンにあまり迫力を感じ無い。火災発生の状況を考えると現代であれば普通に全員無事救出される様に思う。
むしろ当作品は、スティーブ・マックイーンとポール・ニューマンの2大スターを中心とした人間ドラマを主題としているのだと思う。
火災が発生してもパニックにならず、女性からまだ動いているエレベーターで秩序を持って脱出する。くじ引きをして救出される順番を決める等、「米国って成熟した社会なんだ!」と感心してしまう。
お定まりの自分だけ助かりたい人は、ビルオーナーの娘婿が演じており、救出用のゴンドラを奪いあった挙句、予想通りビルから落下してしまう。
印象に残ったのは、その後「夫人の殺害事件」でも無罪になったO・J・シンプソンが出演していることだ。結構、この作品では良い役を演じている。高速道路でヘリに中継されながらの逃走劇をワイドショーで見たのも、もう懐かしい記憶となってしまった。