ドライブ・マイ・カー 「良い作品だったが、3時間は長い!」 | 映画と音楽のある生活

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 村上春樹の小説は何冊が読んだ。「ノルウェーの森」も好きだったが、後に映画化されたことを知り、どうやって映像化したのか興味があった。今日現在でも「ノルウェーの森」の映画は見ていない。

 逆に「ドライブ・マイ・カー」は原作を読んでいない。でも、全体を通して村上春樹の雰囲気を感じることができた。

 ストーリーは、舞台演出家の主人公は奥さんを深く愛していたが、その奥さんは浮気をしており、偶然その現場を目撃してしまう。ある日、今夜ゆっくり話がしたいと奥さんから告げられるが、帰宅したら奥さんは脳梗塞で床に倒れており、そのまま死んでしまう。

 奥さんを亡くした喪失感を抱えた主人公は、2年後に芸術祭の舞台演出をする為に広島に長期滞在をする。主催者側から宿舎と現場との往復の為に若い女性ドライバーを紹介される。二人は、毎日片道1時間を車の中で過ごすが、その女性ドライバーも深い喪失感を抱えていた。

 様々な事件も起きるが、強烈に映像で表現することは無く、淡々と役者達のセリフの中でストーリーは、進んで行く。

 3時間の作品というと長いようだが、けっして退屈という訳ではない。むしろ話の中に引き込まれて行く。

 ただ、物理的に椅子の固さや、トイレを我慢するのが苦痛だった。私も含め、5~6人がトイレに中座した。私の様なシニアにとって3時間はキツイかもしれない。良い作品を見ながら、体がついて行かないとは情けない話だ。 

 タイトルの「ドライブ・マイ・カー」は「ノルウェーの森」同様にビートルズの曲とのことだが、劇中に使われることは無かった。