1989年版のバットマンです。米国の人には、バットマンは特別な感情がある様です。日本人だと「ウルトラマン」に対するものでしょうか。
「スリーピー・ホロウ」等のゴシック作品が得意なティム・バートン監督が、「ビートルジュース」でコンビを組んだマイケル・キートンをバットマンに迎え作った作品です。
やっぱり見どころは、怪優ジャック・ニコルソンのジョーカーでしょう。白塗りの化粧をして狂気の悪役ジョーカーを演じています。
後、「バットガール」というべきか、「007ネバーセイ・ネバーアゲイ>ン」でボンドガールとしてメジャーデビューしたキム・ベイシンガーがブルース・ウエイン&バットマンの恋人となる女性カメラマンで出演しています。
この人の映画は「ナイン・ハーフ」くらいしか見ていませんが、この作品では、ハマリ役だと思いました。
ただ、ジョーカーがキム・ベイシンガー演ずる女性カメラマンを美術館で襲うシーン以降は、なんだか全体的にトーンダウンしてしまいます。
ジョーカーの設定がバットマンと格闘して化学工場のプールに落ちたこと、またジョーカーがバットマンの両親を殺していたこと等、説明に忙しくてストーリーに集中できません。
ラストのバットマンの戦闘機もチャッチいし、ジョーカーの超ロングな拳銃で墜落させられるのも、まさにマンガチックです。
この作品を改めて見ると、ティム・バートン監督が続編を作りたくなかったことが良くわかります。
ラストに、キム・ベイシンガー扮する女性カメラマンとブルース・ウエインが結ばれたようになっていますが、続編に彼女が登場することはありません。