なんと言っても、この作品は、私が生まれて初めて見た映画なのです。当時、幼稚園児であった私はゴジラが怖く、ゴジラが吠える度に椅子の影に隠れ隙間から映画を見ていたという。キングコングは怖くなかったのですが、両親にその理由は、「ゴリラなら動物園で見ているから。」と説明したそうだ。
この作品、東宝が米国の映画会社からキングコングを映画化する権利を得たことから、7年ぶりに制作されたゴジラ映画です。結構、キングコングの扱いには注文が多かったらしく、制作には苦労したらしい。余談だけれど、キングコングとフランケンシュタインが戦うというアイディアや、南海の孤島で「エビラ」と戦うという企画も米国側が難色を示した為、単独の別企画となったり、ゴジラと差し替えたりしたそうだ。ようやく、権利が切れかかった時に制作できた「キングコングの逆襲」では、米国のアニメ版キングコングで登場したメカニコングと戦うことで許可が出たという。その為、この作品でも2大怪獣は戦うのだけれど、どちらかが勝ついう結論は出していない。
さて、21年度の「モンスターバース」版の「キングコング対ゴジラ」ですが、ここでも2大怪獣は戦いますが、決着は付けていません。その為に、東宝が作った「もう一つの怪獣」を登場させキングコングとゴジラが共同して戦うという結末を用意しています。
「レッドサン」の時に書きましたが、「〇〇大俳優(怪獣)の共演」で名作を期待するのは無理なのだろうと思う。