雨あがる「ルビーの指輪と、今の君はピカピカに光っての共演」 | 映画と音楽のある生活

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主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 日テレBSの時代劇アワーで視聴しました。黒澤明監督の遺作だ

そうです。山本周五郎原作で(おそらく原作は短編と想像する。)

無名の人物にスポットを当てた人情ドラマというと、山田洋次郎監督の

「時代劇3部作」を連想してしまう。でも、「雨あがる」の方が「たそがれ

清兵衛」よりも2年前に制作されている。黒澤明監督が、こんな人情話を取り上げるとは意外だけど、もしそのまま制作したら、どんな作品に

なったのか気になります。

 ストーリーは、雨のために川を渡れず宿で足止めを食ってくる人々の

中に、淡々とした佇まいの武士の夫婦がいます。町人や職人たちは

イライラして喧嘩を始めたりしますが、武士である主人公は彼らの

為に町道場で賭け試合をしてお金を得て、食事や酒をふるまいます。

ひょんなことで、その腕をかわれた主人公が殿様に召し抱えられる機会を得ますが、、、、。

 主人公である剣の達人に寺尾聡、その妻が宮崎美子です。

どうしても、この二人。私にとっては、いつまでたっても「ルビーの

指輪」と「コニカミノルタのCM」なんです。

 「ルビーの指輪」は、当時主流になりつつあった「ベスト10番組」で

同一アルバムから3曲ベスト10入りをするという快挙を成し遂げた

作品で、その年のレコード大賞も受賞しました。

 黒いサングラスをかけて、鼻にかかった声で歌っている姿からは、

時代劇は想像できません。

 宮崎美子さんは、熊本大学在学中に週刊朝日の篠山紀信の表紙

応募で取り上げられたシンデレラガールで、その後、浜辺の木陰で

ジーパンを脱いでビキニになるというCMでブレイクしました。

 60歳を越えた「還暦ビキニ」で最近にも話題になっていました。

普通、ワンチャンスでブレイクした人は、その後、自然消滅することが

多いのですが、女優としてしっかり残ったのは、本人の努力だと思います。

 それで映画の感想ですが、巨匠黒澤明監督の遺作で山本周五郎

原作の人情モノに「良い作品だった」という以外はありません。