NHKのBSでは、毎週水曜日の午後にヒッチコック監督作品を放映している。「ダイヤルMを廻せ」は有名作だけれど、視聴したのは初めてでした。
グレース・ケリーが出演していることと、全てが主人公のリビングルームでストーリーが展開していくことで同監督の「裏窓」と既視感があります。「骨折をして歩けなくなったカメラマンが部屋の窓から望遠カメラで裏のアパートを眺めていると、、。」と、こんな設定で一流のサスペンスを作ってしまうとは、流石ヒッチコック監督!と思いました。
「ダイヤルMを廻せ」も主人公夫妻のリビングルームでお話が進展します。「もしかして舞台劇の映画化?」と思ったら、その通りでした。
元テニスのスタープレイヤーだった旦那は、浮気している資産家の妻(グレース・ケリー)を殺すことを計画します。犯罪歴を持つ同級生に金を餌に殺害を依頼するのですが、、、、。
犯人と動機が最初から分かっていること。また、犯人が完全犯罪を企てて、様々なトリックを用意すること。等は、「古畑任三郎」や「刑事コロンボ」に通じるものがあります。
予想通り、犯人は失敗して最後に捕まってしまうのですが、これは刑事側が名探偵というよりは、犯人が犯した失敗が原因と言えそうです。犯罪は引き合わないということでしょう。
原題は、「Dial M for Murder」で、予告編を見ていると米国のダイヤルは当時はアルファベットが振り当てられていた様です。
数字の6の場所がMとNになる様ですが、これは犯人が電話を使ったアリバイ工作をすることと、マーダーの頭文字のMを掛けているのだと思います。