先日の、「テイキング・ライブス」同様、月1回のホテルでの映画視聴は1年間続きました。たまに月2回泊まることもあり、2週間に1回放映作品が変わるので、うまくすれば2本見ることもありました。
印象に残っているのは、「ダークナイト」「トロイ」「スパイダーマン」等です。このジェイソン・ボーンシリーズも、そんな中で見た作品です。
「ボーン・スプレマシー」を見て面白かったので、前作の「アイデンティティー」は、レンタルで借りました。
ストーリーは、意識を失って海を漂流していたボーンが漁船に
救出されるところから始まります。記憶を失っており、言葉は
(しかも何か国語も)喋れるが自分の名前さえ思い出せません。
漁船から降りて、公園で野宿していると警官2人から職務質問を受けます。小突かれた瞬間に体が反応して警官2人を昏倒させます。
自分の体に埋め込まれたカプセルからスイスの銀行に行くと
貸金庫から複数の偽造パスポートや現金、そして拳銃が入って
いました。銀行に行ったことからボーンの生存に気づいたCIAと
暴行を加えた地元警察の両方から追われることになります。
領事館に逃げ込んだボーンは、そこで見かけた女性に車で
パリに連れて行くように頼みます。この女優さん(フランカ・ポテンテ)がとても可愛らしいのです。
逃走中に惹かれあう二人ですが、この設定だと彼女はボーンの
目の前でCIAの刺客に殺されることを予想しますが、何故か、
二人は再度出会ってハッピーエンドに終わります。
そしてスプレマシーでは、インドで暮らしていた2人をCIAの刺客が襲い、ボーンを狙った弾が彼女に当たり、冒頭で彼女は死んでしまいます。2作目にして、ようやく予想が当たることになります。
2作目のヒロイン(?)として登場するのがCIAの上官パメラ・ランディです。この女優さんは、すごく女性の上級キャリアのイメージにぴったりです。彼女は、ボーンを追跡するだけでなく人間を殺人兵器にする秘密計画を暴こうとします。
当作では、ボーンは自分が暗殺したシーンのフラッシュバックに悩まされます。そして、卑劣なCIAの上官に復讐し、モスクワに行ったボーンは、車がボロボロになる程のカーチェイスの後、自分が暗殺した夫婦の娘に謝りに行きます。(謝られた方も困ると思うけどね。) ラストは、パメラに全てが終わったことを連絡し、自分が彼女を遠方から監視していることを告げ、どこへもなく去っていきます。
激しいアクションやカーチェイス。執拗に追跡をするCIAのリアルさ等、007の様な明るいヒーロー物と比べると、ジェイソン・ボーンは非常に暗いヒーローです。当初、主演はブラピで予定していたが直前になってマット・ディモンに変更されたという。ちょっと線が細くて悩めるヒーローのイメージは、彼の方が似合っていると思う。
ボーン・アイデンティティーのボーンは「生まれると」同音語であり「生まれながらの自分自身」を探すという意味も含まれているのは明かだ。
スプレマシーは、日本人の私にはニュアンスが難しいが、「優位性」とか軍事用語の「制空権」という意味で、追われるだけでなく、何度も追跡の責任者であるパメラを狙撃銃のスコープから監視したボーンを表していると思う。
ちなみに、続編の「アルティメイタム」は、「最後通告」という意味となります。