椿三十郎「いい監督というものは、ちゃんと娯楽作品も作るものです。」 | 映画と音楽のある生活

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主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 黒澤明監督の作品は、劇場で見たのは「乱」だけである。

正直、あまりピンとこなかった。好きなのは、TVやレンタルで

見た、「椿三十郎」と「7人の侍」の2本です。

 この「椿三十郎」は特に好きで、何回かは数えていないけど、

2桁は見たことは間違いない。

 三船敏郎の独特の素浪人のたたずまいと、迫力のある殺陣。

加山雄三と田中邦衛の若大将コンビを含む若侍達との掛け合い。

 城代家老夫人(入江たか子の)「本当にいい刀というのは、ちゃんと

鞘に入っているものですよ。」という含蓄のあるセリフ。

やがて敵方の侍(小林桂樹)まで味方になってしまうトボけた味わい。

 ラストの仲代達矢との血しぶきが飛ぶ決闘まで、観客を捉えて離さ

ない。

 構想〇〇年、制作費〇〇円の超大作も良いが、こんな娯楽時代劇を作ってこそ本当の名監督だ思います。