ドラゴン怒りの鉄拳「袴を逆に着る、不思議な国の日本人」 | 映画と音楽のある生活

映画と音楽のある生活

主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 私が、子供の頃住んでいた地方都市には名画座があった。

学生は500円で入場することができ、同時上映どころか3本立てが中心だった。コスパにすると1本200円しないのである。

 よく特集をやっていて例えば「007」3本立てとか、「ドラキュラ」3本だけとか、「ミュージカル」3本立てもあった。

 中でも一番よく見たのが「ドラゴン」3本立てである。ブルース・リーは全作をかき集めても6本くらいなので同じ作品を繰り返し見た。

 怒りの鉄拳は、映画館で20回くらい見たと思う。英語が簡単なので、ほとんどのセリフを字幕無しで理解できた。

 ドラゴンの中では、この作品が一番好きだ。彼の代名詞とも言える「ヌンチャク」と「怪鳥音」が当作で初めて登場する。アクションも前作の「ビッグ・ボス」に比べると格段の進歩が感じられる。香港の映画会社は日本人が悪役なので日本では公開できないと心配したらしい。

 金髪だったり袴を逆に着ている悪役日本人(?)が登場して、これは荒唐無稽な不思議の国と思えば気にもならなかった。

 外国人空手家として登場するのは、リーのアメリカ時代の弟子らしい。腕十字固めを掛ける等、リーのアクションには、この頃から「総合格闘技」の要素があったのかもしれない。

 日本人の悪ボスの鈴木を演じたのは「大魔神」の顔で有名な元プロ野球選手の橋本力だ。この人は「勝プロ」の所属だったらしい。

 主題歌のEPレコードも買って繰り返し聞いた。

今でも、カタカナで歌うことができる。

 ウェンアイ フェイス アン アンジャスト インジュリー。

アィル チェンジ マイ ハンズ トゥ フィスト オブ フューリー!

 あちゃゃゃゃっゃーーーーーー!