愛と青春の旅立ち「原題とかけ離れた邦題」 | 映画と音楽のある生活

映画と音楽のある生活

主に映画と昔聞いたレコードの感想などを書いています。

 映画の邦題を見ると必ず原題を調べたくなる。この作品の原題は、「An Officer and a Gentleman」です。直訳すると「士官と紳士」です。邦題の「愛と青春の旅立ち」という甘いタイトルとは全然違います。また、作品の内容を考えても、この邦題は甘すぎる様に思います。

 82年公開の作品であり、確かに22歳の時に映画館で見ております。その当時もあまりピンとは来なかったのですが、改めて見ても同じ感想です。主題曲もヒットし、日本でもそれなりに人気のある作品なのですけどね。

 ストーリーは、海軍の士官学校にパイロットになる為に入隊した主人公が上官のしごきにも耐え、途中で恋もしながら、最後は無事卒業し恋人の勤める製紙工場に迎えに行くという、こう書けばハッピーエンドなのですが、主人公も恋人もおのおの暗い過去や背景を背負っており、万事めでたし、めでたしにはならない。そんな鬱屈した感情がある為、全体に暗いムードが流れている。どうも、それが邦題にも合わないし、見ていて好きにはなれない。この頃からアメリカも世界の警察ではなくなって来ているし、そんな背景もあるのでしょうね。

全くの余談ですが、この作品の主題歌を「レッツゴーヤング」でマッチと明菜が日本語の歌詞でデュエットしたのですが、途中でマッチが明菜の胴に手を回すものだから、マッチのファンから悲鳴が上がりました。

                                                NHKBSで視聴