007スカイフォール 「オープニングシークエンスを一番最後に!」 | 映画と音楽のある生活

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 6代目ボンドのダニエル・クレイグとあまり肌が合わなかった私は「慰めの報酬」を見ることなく、もう007は見ない様にしていた。なんとなく偶然シネコンの前を通ると、この「スカイフォール」の看板が目につき、しかも時間も丁度ぴったりだったので視聴した。

 久ぶりに見る007は、とてもおもしろかった。特に良かったのは、悪役シルヴァを演じたハビエル・バルデムで、なんとなくオカマっぽいが異常性のある濃いキャラクターを作り上げた。

 ちなみに彼自身が007を初めて見たのが「ムーンレイカー」だというから、初めて見た007が「ゴールドフィンガー」の私はどうすれば良いのだろう?

 後、新Qも登場している。Qといえば一生懸命作った秘密兵器を簡単に007に壊される為に、いつも文句を言っているお年寄りのイメージだったが、新Qは随分と若返りをした。

 この作品でずっとMを演じてきたジュディ・デンチが死んでしまう。MI6の本部が攻撃されるのと、Mを私的に恨んでいるというのが「ワールド・イズ・ナット・イナフ」と似ていると思った。

 生身のアクションが得意なダニエル・クレイグがパソコンオタクの悪役と戦うのは、なんとなく象徴的である。クラシックな車にシンプルな武器。そして最後の舞台がボンドが生まれ育った古い館でヘリコプターでやってくる悪者たちを「ホームアローン」ばりのアナログな罠で迎え討つというのもおもしろい。

 そして最後に、新マネペニーと新Mが決まりラストにガンバレルといつもの007のイントロが流れれば、オールドファンとしては拍手喝采でシリーズ50周年をお祝するしかありません。期待していた次回作「スペクター」があんまりぱっとしなかったので、延び延びになっている最新作に期待するだけです。