ホィットニー・ヒューストンは、生きていれば私より3歳年下で、デビューアルバムも持っていた。著名なソウルシンガーを親戚に持ち、歌唱力と美貌を兼ね備えたスーパースターだ。
彼女が人気頂点時に制作された当作だが、レンタルで見たことがあるのにストーリーは、ほとんど記憶がない。
記憶に残っているのは、ラストの別れのシーンに流れる彼女の最大のヒット曲となった「オールウェイズ・ラブ・ユー」の歌唱だけだ。
今回、見返してこの曲がカントリーソングのカバーだということを再認識した。 二人の最初のデートで行ったコスナーの馴染みの店で流れていた曲なのだ。黒人ソウルシンガーのホィットニーは、白人の多いカントリー酒場に居心地の悪さを感じていた。
それが、事件解決後の別れのシーンで、ホイットニーがミスマッチと思える、この曲をバラード風に歌いあげるというラストにつながる。
ストーリーは、失礼だが雑な気がする。ボディガードのケビン・コスナーとセレブタレントのホィットニーが恋に落ちるのもベタだし、真犯人が何故ホィットニーを狙ったのかもよく分からない。また、三船敏郎の「用心棒」のシーンが挿入されているのも「用心棒」=「ボディガード」という連想なんだろうけど陳腐だ。ケビン・コスナーが日本刀を持っているものほとんど意味のないシーンである。
それでも、ラストの二人の別れのシーンで「オールウェイズ・ラブ・ユー」がホィットニーの歌唱で流れてくると、この作品はそれでよかったのだと思ってしまう。
同時に48歳の若さで浴室で変死してしまった彼女の生涯を思うと、世界のトップアイドルでいることが、どれだけストレスであったか気の毒でならない。
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