男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋「昭和の名物シリーズに言うこと無し!」 | 映画と音楽のある生活

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私は、「男はつらいよ」シリーズを映画館で1本も見たことがない。そもそも人情物が好きでないからかもしれない。

 よく映画に連れて行ってくれた父親も小洒落た人物だったので、映画=洋画だったから、007シリーズ等は一緒に見たが、

このギネスにも載っている名物シリーズには興味がなかったようだ。

 そんなことを言うと、知人の何人かは、「盆暮れは、やっぱり寅さんだろう。男はつらいよを見ないと年が明けない。」などと

熱狂的なファンというか、もう年中行事に組み込んでいる人すらいる。

 さて、この「あじさいの恋」だけど、82年公開とあるから、私が就職した年に公開されている。今から38年前である。確かに俳優さん達も皆若い。主演の渥美清をはじめ既に亡くなった方もいる。マドンナはいしだあゆみである。彼女も今は72歳らしいから、年月の経過を感じさせる作品である。

 寅さんおなじみの「日本の原風景」を織り交ぜながら、ストーリーはいつも通り「失恋」へと進んでいく。

 そもそも、寅さんとマドンナの恋は、肉体関係はもちろんキスすらなく、この作品においては「つけ文」にお互いの連絡は「公衆電話」だから、淡すぎて今の人だと「恋」ですら無いのかもしれない。

 この作品で印象的だったのは、倍賞美津子の子供で甥の「満男」を演じる吉岡秀隆である。彼も今は50歳だが、この作品では

小学校低学年の完全に子役である。ただ、子役と言っても達者なもので、この作品では重要な役割を演じている。

 その後、「北の国から」で大ブレイクして共演の内田有紀と結婚&離婚をした片りんを感じさせる。

 男はつらいよシリーズは全部で50本近くあるという。年月では007の方が長いそうだが、「2代目ボンドはいても、2代目寅さんは永遠にいない。」昭和の名シリーズに言うことはありません。

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