スキピオの夢 | lamer1971のブログ

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1 宇宙空間から地球を見て、師から説教を受けるという夢

2 1という夢を見たという夢

について紀元前にキケローが「スキピオの夢」で語っている。

 

ローマ人というのは本当に偉大で、地球が丸いこと、太陽のまわりを地球が回っていることをすでに2200年前にはインテリの常識であった。ほぼ科学時代といっていい。直線の高速道路(馬車用)を整備し、占領地に向けての補給と軍隊の移動を保障し、占領地に下水道網完備のローマのコピーを作り、文明を広げた。補給が一番大切だという用兵思想は20世紀のものである。ナポレオンでさえ誤ったところだ。19世紀の大英帝国になって、初めて比肩しうる文明が誕生したと言えるだろう。

 

ラテン語で数ページ読むという暇なことをやっていたのだが、なかなか難物であった。大学受験生に戻ったみたいだったな。文法が複雑と言うより、係り受けが半端なくややこしい。キケローの美文調にも原因はあるだろう。カエサルの「ガリア戦記」には、そういうややこしさは無いから。

 

また、「自省録」は、後の時代のローマ5賢帝時代の皇帝マルクス・アウレリウスの美しい日記、戦士であり、皇帝であり、敬虔なギリシャの神々への信仰があり、天地人のバランスを重んじた戦場日記であるが、これはギリシャ語で書かれている。ローマ帝国の公用語は、なんとギリシャ語であった。先行する文明であるギリシャを占領して以降、ギリシャの風俗から学問まですべて取り入れたローマ人であるが、結局、地中海世界公用語であるギリシャ語を公用語にしていた。ローマ人は当然ラテン語を喋っているが、他民族との帝国内での交流にはギリシャ語を使っていて、官僚の登用試験にギリシャ語が出題されるのだが、これがローマ人を悩ませた。さっぱりわかんねえよ、というあるあるな大学受験生の悩みだな。古今東西かわらないというわけだ。日本でも江戸時代は、漢文が出題されたから、武士の間で、「わかんねえよ」の嘆きが交わされたように。

 

ついでに言うと、アメリカ人にとって難物はフランス語である。公立大学では必修単位、つまり落とすと学校から追放される。それで、アメリカ人はフランスが大嫌いなのだ。あと、高校卒業時の化学ね。これで志望校を変えなきゃいけなくなる。ケリー大統領候補は、スイスの寄宿学校でフランス語を覚えて堪能だったが、それだけの理由で、大統領選に落ちた。怨恨すさまじい。ちなみに、今の僕は、やっとフランス語がごく一部が聞き取れるようになった。