私は2023年7月5日(水)にきらめき病院で腹腔鏡下大腸ガン切除手術を受けました。
同年6月にS状結腸ガンが発見された時点でStage IVでした。
術後は3週間に1回の通院でXELOX療法で抗がん剤治療を続けています。
2024年2月5日(月)、夢にまで見た天才肝臓外科医の藤堂先生の診察を受けました。
藤堂先生に診察をお願いするまでのいきさつは以下の過去記事で紹介しています。
通院(2024年1月15日) 門松先生に天才肝臓外科医、藤堂先生の診察を依頼する
藤堂先生のブログとご本により心を救われたという感謝の気持ち、こんな先生がこの世にいてくれるだけでありがたいという感動、いろいろな感情がこみあげてきて、先生に会ったら泣いてしまうんじゃないかと自分を警戒していました。
会ったとたんに泣かれたら、情緒不安定な患者だと思われそうだから、とにかく泣かないこと、泣かないこと、と自分に言い聞かせながら待合室の前で座っていました。
私より若い女性が藤堂先生の診察室から出てきたので、次は私が呼ばれます。
でも、この女性、顔つきが明るくなかったな。厳しい結果だったのかしら。
いよいよ私の番号が呼ばれて診察室に入室。
すると、ふわーっとリラックスしてしまう雰囲気に包まれました。
もう泣くなんてありえないぐらい、私の気持ちがほどけてリラックスしたんです。
これは藤堂先生から出ている「気」、今どきの言い方をすると「バイブス」のせいだと思います。
ララ:私、11月にすべてが虚しくなって2週間ぐらい泣き暮らしました。でも、3週目に藤堂先生のブログとご本に出合って、全然別の涙に代わりました。すごく心が救われたんです。だらか、どうしても藤堂先生に診てもらいたくて、門松先生にお願いしたけど、最初はすごく抵抗されて、でも何度もお願いして、やっと今日会えました。
私の言葉にマスクをしていても藤堂先生のお顔がポッと赤くなったのが分かりました。色白だから赤くなると目立つのね。ちょっと可愛いなあ。
藤堂先生は、とても穏やかな口調で話してくれて、どうして私が藤堂先生のところに来たのか、一瞬で察したようでした。
藤堂先生:門松先生は(CTを見てガンが小さくなっていたのに)褒めてくれなかったの?
ララ心の声:「褒めてくれなかったの?」って、もしかして、私は門松先生が褒めてくれなかったから、ずっと拗ねて泣いてたのかな。だったら恥ずかしいな。
それから、藤堂先生はPCの画面に7月の手術前に撮影した私の肝臓のCTと1月15日に撮った私の肝臓のCTを並べて見せて説明してくれました。
藤堂先生:ほら。肝臓に転移しているガンがすごく小さくなってるよ。(画面上でデジタルの物差しを出して)半年前は3.2cmあったのに、今は1cmになってる。すごくよくお薬効いてるね。肝臓への転移はここ1か所だけ。あとの影は無害な水泡だよ。(力強い口調で)これならいつでもどうにでもできる!ただ、切ると痛いよ。今すぐ切る必要は無いと思う。これだけ小さくて1か所ならもしかしたら放射線で焼いちゃった方がいいかもね。
ララ心の声:天才外科医から「これならいつでもどうにでもできる」って言われて心強いな。嬉しいなあ。
私は肺とリンパ節にも多発転移しています。
肺は藤堂先生の管轄じゃないけど、肺の画像も映し出して
藤堂先生:肺の転移もずいぶん数が減ってるね。分子標的薬が効いてるんだと思う。あとは自分の免疫力でもガンを消してるんだよ。
自分のガンの画像を見せられているのに、素敵なモデルルームを案内されてうっとりしている女の子みたいな顔で私は藤堂先生のお話を聞いていたと思います。
とにかく「うっとり」。
藤堂先生のサインがもらいたくて、ご本も持参しています。
その本をバッグから取り出して
ララ:先生、ご本にサインしてください。
藤堂先生のサインもらいました!やったー!家宝にしようっと。
ララ:先生、3秒だけマスクを取ってお顔見せてください。
藤堂先生は黙ってすっとマスクを取ってお顔を見せてくれました。
色白の整ったエリート顔。眼鏡無し。私の好きなタイプのお顔でした。
最後に藤堂先生は言ってくれました。
藤堂先生:なるべく長く生きて。今できない治療も5年後にはできるようになっているかもしれないからね。
この言葉は、医師の合理性から出ているのかもしれないけど、私は人間としての「情」を感じました。「治って欲しい」「救われて欲しい」という藤堂先生の願いです。
そして
藤堂先生:また時々おいでね。
「また時々おいでね」って言ってくれたんです!こんなに多忙で日本中、世界中から求められている天才外科医の先生が!
嬉しくて感激しました。
私の傷ついた心は藤堂先生の寄り添いでずいぶん癒されました。
藤堂先生がそのときの私に一番必要な治療を全力でしてくれたんだと思います。
この日は私の人生で一番幸福な日。
藤堂先生に出会えた私の人生は何て幸福なんだろうとしみじみ思います。