ナミ
物語背景
ウォーターセブン、アイスバーグ邸。古代兵器の設計図を奪いに来た世界政府の諜報機関CP9。
ロビン真意を確かめるためアイスバーグ邸に侵入したルフィ、ゾロ、ナミ、チョッパー。
アイスバーグ暗殺の証拠を消すために火を放たれた屋敷のなかで、ついに両者は相まみえる。
ルフィたちは、CP9と一緒にいるロビンに真意を問うが、ロビンは答えず、ルフィたちに背を向ける。
戸惑うルフィたちに、6式を呼ばれる体技を極めたCP9が襲いかかる。
応戦するルフィだが、CP9のリーダー、ロブ・ルッチによって、屋敷の外へ放り出されてしまう。
続いてゾロも放り出され、ナミも傷を負い、アイスバーグとパウリーを背負って脱出したチョッパーも
深い傷を負い、屋敷の外で倒れてしまう。
やがて意識を取り戻したナミに、アイスバーグは暗殺犯という汚名を着せてしまったことを謝罪し、
自分の身に何が起こったか、ロビンに何があったのかを語る。
古代兵器の在り処が書かれているという、古代文字ポーネグリフを解読できるロビン。
さらに、ウォーターセブンの船大工にずっと受け継がれてきた、古代兵器の設計図。
麦わらの一味がウォーターセブンに向かうことを知った政府は、この2つを一度に手に入れるべく動き出し、
もともと、設計図を手に入れるためにスパイとして侵入していたCP9がロビンに接触し、条件を突きつけた。
我々に協力しなければ、麦わらの一味に対してバスタコールを発動する。
バスターコール・・・
軍艦10隻、海軍本部中将5人を一点に集中する、国家戦争クラスの軍事力。
その標的にされたら、たった7人の麦わらの一味は、ひとたまりもない。
ロビンは仲間を守るために、自分を除く麦わらの一味6人を、ウォーターセブンから無事に出航させるという
条件と引き換えに、その身を世界政府に委ねたのだった。
真相を理解し、ロビンを助けるために行動しようとするナミに、アイスバーグがいう。
「麦わらたちもやられちまって 今更何をしようっていうんだ!!」
しかし、ナミにはもう、迷いはない。
「今更ですって? 今からよ!!! ルフィたちなら大丈夫 あれぐらいじゃやられない!!
これからロビンを奪い返すのよ!! 迷えば誰でも弱くなるもの」
「助けていいんだとわかったときの あいつらの強さに限度なんてないんだから!!!」
ナミは、それを誰よりも知っている。
絶望的な力で町を支配し、義母の命をも奪ったアーロン一味を、たった4人で叩き潰したルフィたちの力を。
解説
迷いは人を弱くする。やるかやらないかを決めかねている状態では、本当の力は発揮できない。
力を一点に集中させるには、迷いを断ち切る必要がある。
その決断が間違っているのか正しいのか、そんなものは、あとにならなきゃ分からない。
その場でできることを、正しいと信じて、決断すること。
自信をもって、決断すること。
覚悟を決めて、決断すること。
どんなに迷っても、最後の選択は2つだけ。
やるか、やらないか。
そこをはっきりさせれば、力は分散しない。
そして、決断したことで収束された力に、限界などない。
命の危機に直面したとき、想像を超える力を発揮することがあるのは、
”生き残る”という一点に力が集中するから。
人は誰でも、自分が思うより大きな力をもっている。
決断し、迷いを断ち切ることは、その力の恩恵を、自分自身で受けることなのである。