エンジェルの声 | lai-thaiboxingのブログ

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タイチェンマイにて意拳、ムエタイ、瞑想の研究。山岳小数民族との交流や日々気づいた事を書いて行きます。
タイ国ムエタイ協会認定トレーナー。寺田式インパルス療法士。椅子軸法認定インストラクター。



「妹が離婚するかも知れない。離婚してチェンマイに出てくるので、どうしよう。」と会長が言った。


会長の妹夫婦は、チェンマイの北へ、車で40分位行ったメーマライと言う所に住んでいる。


妹の旦那は、機械の修理屋さんを自分でしていて、電化製品なら、掃除機や洗濯機、果ては車まで何でも修理する。


以前は、幹線道路沿いに店を借りて仕事をしていたが、今は、幹線道路から少し離れた場所に、自宅兼作業場を作って、会長の妹と6歳になる娘と生活している。


「わたしらが行った1週間位前から、2人は口を聞いてないらしい。」と会長が言う。


「で、原因は?」と自分が聞くと、


「妹の旦那が、ビール🍺が好きで、毎日飲んでいる。妹が、『そんなに毎日飲んでいたら、身体に悪い、早死にしてしまうかもしれない。だから、あまり飲まないでくれ。2日酔いで、仕事が出来ない日もあるやないか。折角、来てくれたお客さん、何人帰ってもらった事もあるやないか。』と、言うと、

『ビールを飲んで死ぬなら本望や。大体、生活費は、自分が仕事して稼いでる。何もしてないお前は、口出しするな。』と旦那が言ったらしい。それで、妹はキレた。」と、会長。


実際は、妹は、子育てをしながら、旦那の仕事の部品の買い出しや帳簿関係をしているので、仕事をしていないわけではない。


「それで。」と自分、


「あんたの身体の事、思って言ってんのが分からんのか。じゃあ、娘連れて出て行きます。」となったそうである。


「妹の住む場所さがさなあかん。仕事も探さなあかん。」と会長が言うので、


「子供おるのに、そんな簡単に言うたらあかんやろ。」と自分が言うと、


「そうやねん。子供が可哀想やねん。あの子、お父さんとお母さんが口を聞かなくなって、先ず、お母さんの所に行って、『お母さん、お母さんの悪い所あるんやったら、お父さんに謝り。』と言ったそうや。」


「そしたら。」


「妹は、『お母さんは、何も悪くない。悪いのはお父さんや。だから、謝る事なんかあらへん。』と言ったそうな。そしたら、その子は、次にお父さんの所に行って、『お父さん、お父さんの悪い所、お母さんに謝り。』と言った。けれど、『お父さんは、何にも悪く無い。働いて金稼いでるのは、お父さんや。ビール位飲ませろ。お父さんは、謝らない。』と言ったそうな。」


「だから。」


「だから、2人は離婚すると思う。」と会長が言った。


自分は、

「1400年程前に、日本🇯🇵聖徳太子と言う人がいた。聖徳太子は、天皇の子供だったんだけど、十七条の憲法と言うのを残した。その中の第十条に、『自分が正しければ相手は、間違いである。相手が間違いなら自分は正しい』とある。」と言うと、


「そうや、今、2人はそう言う関係や。」と、会長は、話を遮って言う。


自分は、

「そこまでは、普通や。聖徳太子は、その後に、自分も相手も凡夫あるのみ。」と言ったんや。


「どう言う事?」


「仏さんの前では、どちらも間違っている、と言う事や。完璧な人なんておらへん。それを自分が正しい、とやってしまうのが人の姿や、と。それに氣がつくのが仏さんの知恵やと。妹夫婦の場合、仏さんの声は、誰の声やろか、君らキリスト教徒は、仏さんの声言わんと、神さんの声言うんかな。俺は、『どっちにも謝り。』と言うてる、その娘の声が神さんの声に聞こえてくるけどな。」と言った。


そして、メーテンの新しい観光名所に行く途中、会長の妹夫婦の所に行った。


天の声のお陰か、夫婦喧嘩は、元の鞘に収まっていた。


自分達は、天の声を発したその子を連れて、メーテンの街の中に作られた、DENTAWADA LAND of にANGELSと言う所に行った。


その子の笑顔は、まさにエンジェルだった。









ウクライナ戦争から1年。ウクライナ🇺🇦ロシア🇷🇺双方の多くの方が、亡くなった。


どちらにも言い分はある。


しかし、


その結果、今も多くの命が失われている。