ラノーンで朝食。
朝食はネットによると人気のカフェらしい。
でも行ってみたら、どこがカフェやねん、と言う店だった。
朝6時からやっている、とあったので怪しいと思っていた。
店は、屋根のついた大きな屋台といった感じ。
町自体が、寂れた感じで、チェンマイに比べて町に活気がない。
朝からやってる店があまりないのでそこに人が集まっているのか、と思う。
店は衛生的とは言えない。
アユタヤで同じような店で食べてお腹を壊したので身体が勝手に警戒する。
そもそも自分は、ネットの情報をあまり信じない。
去年もそれで、近所のタイ人と日本に行った時に揉めた。
ネットの写真は、いいカメラといいカメラマンを使えばいくらでも誤魔化せる。
評価については、どの階層の人が評価しているのか?
差別する訳ではないが、貧乏旅行のバックパッカーがいいと言う所と、ミドルクラス、ハイクラスでは評価は違う。
昔は、バックパッカーのようにリュックを背負って旅をした事がある。
でも、どの旅も目的は格闘技だった。
だから、泊まる所は、ちゃんと休めて疲れが取れる所にしていた。食べ物もそう。不衛生な食べ物で身体を壊したら何をしに来たのかわからない。
タイならエアコンなしのドミトリー、相部屋は有り得ない選択肢だった。
人は、生まれ育った環境により、どのレベル、階層でストレスを感じないでホッとするか、と言うのはあると自分は思う。
チェンマイなら自分は、虫を食べたり、ヘビやカエル、ネズミなどを食べている人々とは同じ事は出来ない。
お前、根性ないの〜、と言われても、根性なし、で結構である。
ラノーンでの朝飯は、自分には合わないレベルだった。
パヤム島
ネットには、
まだ観光開発の進んでいない島。
ゆったりくつろげる。
また、山と海の自然を同時に体験できる、とあった。
ラノーンのパヤム島行きの港では、我々のボート以外に、物資を島に運ぶ小型船が停泊していた。
ボートは定員を遥かにオーバーした人を乗せて進む。
兎に角暑い。蒸し暑い。不快指数は上がって行く。
ボートからは、マングローブの林が見える。
ラノーンでは、錫鉱山の開発や海老の養殖場建設で、多くのマングローブ林が失われたと言う。
失われたマングローブ林を植林によって復活させようと各国の協力によってマングローブ林が回復してきている。
その復活させたマングローブ林をみんなで作った世界遺産として登録してもらおうと運動が行われている。
マングローブ林があると言う事は、海水は泥を沢山含んでいて透明度は低い。
40分程でパヤム島に到着。
案の定、海水の透明度は低かった。
観光開発されてない、と言うより開発から取り残された島と言うんだろう。
先ず、道がちゃんと作られていない。
島での足は、徒歩かバイクである。
車が通れる広さの道が作られてない。
アスファルトもちゃんと敷かれてない。
開発された島なら海岸沿いに周回道路が作られている。
しかし、この島の道は、例えてみるなら魚の骨である。
港から軽自動車が入れるくらいの幅の道が南北に背骨のように走り、そこからそれより細いビーチに行く道が密林の中を東西に走っている。その道は、時には細い獣道のようなのもある。
バイクを借りてネットで予約を入れた宿に向かう。
顔に白粉を塗ったミャンマー人が多い。
また、小汚い薄汚れた白人が多い。
沈没白人と言うんだろうか。
宿に到着。
到着後、直ぐ帰りたくなった。
海に来たのに海は見えない。
プールと言うより緑色の池。
バンガローと言う事だったが、それが酷かった。
柱はCチャン、軽量鉄骨で作られていて、壁は半透明のアクリル板である。
これ、温室か、と言うくらい中は暑い。
流石、金がかかってない建物。
でも、この作りといい、広さといい、自分が日本に住んでいた家のガレージを改造して手作りで建てたジムによく似ている。(自分の所は頑丈なH鋼を使っていたが。)
と、いう事は、夜も暑い。
エアコンは付いていたが、壊れているので使わないでくれ、との事だった。
宿の主人とどうみても出来てしまっている太めの白人女が気だるそうにタバコを吸っている。
また、気だるそうな白人男がタイ人のこれまた気だるそうな女と緑の池に入っていた。
それでもって、この小屋。料金は、チェンマイの中級クラスのホテル以上もするのである。
概して、島の物価は高い。
物資を全てラノーンから運んでくるからだろうか。
白人の野生のターザン好きな人間にとっては、この島はパラダイスなのかもしれないが、自分達のクラスにはちょっと無理かな。
みんなチェンマイが恋しくなったけど、文句ばかりを言って、そのまま帰ったらパヤム島の悪い印象しか残らない。
だから、滞在中にこの島のいいところを探そうと、みんなで話しあった。
レストランのテラスで拳法のトレーニングをした。
そしてビーチでのランニングも。
夫人の気持ちが少しわかるよな。