らごむ通信は、ママ達からよくあるご質問を踏まえながら、定期的に育児情報を配信しています。
ママを悩ませる母乳トラブルとして、乳腺炎があります。乳腺炎は、痛みや発熱で体への負担も大きく、ママだけで対応するのはとても不安ですよね
早期に母乳外来などを受診して、適切なケアを受けられるのがベストですが、まずはご自宅で適切な対応をすることが大切です。そこで、今回はご自宅での乳腺炎ケアについてまとめてみました
どんな時に起こりやすい?
①産後2〜3週間目・1ヶ月頃
②赤ちゃんの遊びのみが始まった頃
③授乳回数が極端に減る離乳食中期ころ
④断乳を始めた頃
⑤ママの体調不良が続いている時
①〜④は、母乳がおっぱいに溜まりすぎて、炎症を招いてしまうパターンです。
⑤は、風邪をひいたり体調を崩す事で、母乳が詰まりやすくなり、炎症を招いてしまうパターンです。
よくある症状は?
①発熱(38℃以上の高熱が出ることもあります)
②おっぱいがズキズキと痛い・硬くなっている
③痛みのある部分が赤くなって、熱くなっている
④腕を挙げようとすると引きつれる ・・など
◉発熱は微熱のこともあり一日で落ち着く事も。
◉痛みは、“押すと痛い”程度の場合もあります。
◉乳腺炎の症状は、ある日、急に起こります。
授乳してもいい?
乳腺炎になっていない側のおっぱいは授乳しても大丈夫です。
乳腺炎になっている側のおっぱいは以下の場合、授乳をお休みして搾乳しましょう。
①赤ちゃんに吸われると乳首が痛い
②炎症部分から、黄色〜黄緑色(膿様)の母乳が出る
③授乳をすると、おっぱいの痛みが強くなる
自宅で出来るケアは?
①痛みのある部分を冷やす
➜冷えピタを使用するのもオススメです。肌荒れする方は、水で濡らしたタオルなどで冷やして下さい。
②授乳もしくは搾乳をする
➜この時も、痛みのある場所は冷やしたままにして下さい。
➜まずは、炎症のないおっぱいから飲ませます。
➜炎症のあるおっぱいは、①シコリのない方向から飲ませる⇛②シコリのある方向を飲ませてみる(搾乳の場合も同じ順番で)
➜搾乳器の使用は、炎症部分に過度の負担がかかり、症状が悪化する可能性がありますのでなるべく控えましょう。
➜反対側のおっぱいを授乳した後に行いましょう。(黄色〜黄緑色の母乳が出る時は、なるべく排乳しておきましょう)
③お風呂は入らず、シャワーだけにしましょう
➜炎症部分をお湯で温めすぎないように気をつけてくださいね
受診するタイミングは?
以下の症状がみられる場合は、化膿性乳腺炎である可能性が高く、自宅ケアだけでは改善しにくいです。
①高熱(38℃以上)が1日経っても続いている
②炎症部分からの母乳が黄色〜黄緑色をしている
③冷やして授乳(搾乳)しても、シコリ・痛みにあまり変化がない
④授乳(搾乳)した後に、痛みが強くなる・・など
◉乳腺外科・産婦人科を受診して、炎症を抑える内服薬を処方してもらいましょう。
◉内服をすることで、炎症症状は落ち着きます。
◉炎症が落ち着いてきたところで、母乳マッサージによって、炎症部分に溜まった母乳を除去するのが効果的です。
乳腺炎を予防するには?
乳腺炎のほとんどが、母乳の溜まりすぎで起こります
①授乳間隔が急に空いてきた
②授乳した後もすっきりしない・まだ飲んで欲しかった
・・・など
◉母乳の飲み残しは、搾乳で対応しておくのがオススメです。
◉搾乳は、授乳毎でなくても大丈夫です。お風呂の後や、朝方の授乳後など1〜2回/日程度、搾乳してみて下さいね
もう一つは、ママの体調不良です。
①風邪をひきやすい
②疲労感が続いている・睡眠不足感がある
③肩が凝る・頭痛がある
④食欲があまりない・・・など
◉産後は体が冷えやすいので、体が温まる食事や飲み物を摂るようにしましょう。
◉靴下を履いて、足を冷やさないようにしましょう。フットバスもおすすめですよ
◉疲労感が続く時は、家事など手の抜ける所は抜いて、ママの休息時間をなるべく作るようにして下さいね。