歯科衛生士をしている患者さま
主訴は左腰から臀部にかけての痛み
痺れはなし
後屈 左側屈 左向きに体を捩じると痛みがでる
床に長く座って立ち上がると腰が伸びない
姿勢分析をすると右腰が前方に回旋して右脚の外側に体重がかかっている
これでは左腰部の前弯が強くなり患部を慢性的に緊張
主訴を引き起こす背景として妥当な姿勢
治療計画として・・・
右側の腰方形筋 大殿筋
左側の脊柱起立筋 大腰筋
これらにアプローチをすることで左腰に負担をかける姿勢を改善
念のために右腰方形筋のストレッチをしていただくと左腰の痛みが軽減
姿勢分析は間違っていないことを確認して施術を開始
側臥位で右の腸骨周辺
背臥位で右腸骨筋 左大腰筋
経過を確認すると腰痛は軽減
次に腹臥位で脊柱起立筋を中心にアプローチ
私は患部を触る時に患者さまに合っているか確認を心がけています
今回は左腰部で第3腰椎の左側に緊張が強い場所があったので「ここが普段痛みを感じるところですか?」と確認
しかし間違っていました
患者さまに確認しながら探すと〈第五腰椎左側 脊柱起立筋と脊椎の間〉のようです
私の指では感じないので場所を記憶
通常よりも長めの鍼(寸6の3番)で鍼治療で対応
背部全体の鍼治療として後頭部 肩甲骨周囲 脊柱起立筋にアプローチ
経過を確認すると左側屈や後屈は痛みが半減したものの捻る動作は左腰から臀部にかけて痛みがでる
予想よりも変化が少ないので施術の意図を伝えながら左半身にアプローチ
すると患者さまから「不自然な姿勢で仕事をしているのも関係しているかも…」とヒントをいただきます
右脚でペダルを操作するので左脚を内側に捩じり体幹右に捻って長時間作業をするとのこと
実際に姿勢をとっていただくと左腰から臀部にかけて痛みがでます
どうやら左半身で体重を支える習慣が主訴の背景のようです
治療方針を変更
左側の腰方形筋 大腿筋膜張筋 大殿筋腸骨筋 腸脛靭帯 外腹斜筋を中心に緊張を解消
すると背中の痛む箇所がしぼられ[左上後腸骨棘の内側 第2仙骨孔]がピンポイントで痛み有り
鍼治療で対応
動いて状態を確認すると左側屈で左脚のつけねに鈍い痛みが残る
動きとの関連と消去法で腹直筋の付着部をリリース
痛みが消失
今回のように仕事の姿勢を分析することが必要なケースもあります
とても参考になった施術例
改めて文章化すると対策も浮かんできます
左足首を外反するワークを取り入れることで重心ラインを中心軸に近づける効果が期待できそう