大殿筋や大腿四頭筋のように大きい筋肉でも、治療ポイントは狭い範囲におさまることが多い。
そこを的確にとらえることができると、患者さまから「そこですねっ!」と声をかけられたりします。
そのとき私が使うことが多いのは指圧の親指を使う技法で、ピンポイントで筋肉の緊張にアプローチ。
しっかり圧を持続することで、慢性的な痛みや違和感が解消されます。
この指という繊細な構造で大きな筋肉の緊張にアプローチをするにはコツがあります。
それは〈母指MP関節を曲げること〉
これをすることで母指CM関節の負担が軽減されます。
そして複数の方向に圧をかけないことも大切。
治療ポイントの状態によっては、〈深部に向かって圧をかける〉〈付着部から引き剥がす方向に圧をかける〉というアプローチが必要なことがあります。
そんなケースでは両母指を重ねたり、患者さまの動きを利用すると負担が軽減。
治療家として長く活動をするには、自分の身体を丁寧に使う必要があります。