The attempted conquest of Britain rail
著:宮田 進
2003年7月28日 初版発行
株式会社成山堂書店
東大阪市図書館より貸出
本書はイギリスの鉄道の路線を全て乗車することに
挑戦した旅の記録本です。
目的はあくまで鉄道にのって路線図を制覇することなので
どの駅をどの路線でどのように回ったのかが
中心に記載されています。
一風変わった旅行記ですが、著者の鉄道制覇への
情熱が素晴らしいです。
著者は日産のヨーロピアンテクノロジーセンター社長に
就任して在英している間に
本書のほとんどの鉄道旅をしていますが、
完乗を目指し帰国後も再度、イギリスを訪れ鉄道に乗ります。
終着駅に着いたら今度は違うルートで戻るなど
いかに効率的に乗車するかを工夫しています。
旅行のエピソードや駅や車窓の感想も面白いですが、
何より英国全土の鉄道をほぼ全て乗車されていますので
英国内の鉄道旅行の記録としてはかなり詳細です。
自分が行ったことのある駅、乗ったことのある路線だけでなく
行ったことのない場所が山ほどあることを実感します。
次に渡英したらここに行ってみたいと
わくわくさせてくれます。
私もイギリス国内を旅行する時はほぼ鉄道旅でした。
コーチ(長距離バス)を利用したこともありますが
ほぼ鉄道旅です。
私も鉄道が好きなので著者の鉄道旅への
情熱的な挑戦の記録を楽しめました。
特にp.202-209、ロンドン近郊線で出てくる
south western railway の
ロンドンウォータールー駅からヴァージニアウォーター駅へは
途中にエガムがあり、一番使用した路線ですので
思い出深いです。
イギリス旅行を検討されている方の参考にもなりますが、
鉄道旅の追体験をすることで旅行した気分を味わうことが
可能な面白い本です。
欠点はカタカナで書かれている駅名が
たまに間違えている点です。
参考にされる方はご注意下さい。
英国鉄道のその他の本の記事です。